タイトル[悪役令嬢として処刑台に送られるので全てを殺します]

絶望を超越するもの

タイトル[悪役令嬢として処刑台に送られるので全てを殺します]

「フランティーヌ・ジザーク!今日をもってお前との婚約を破棄する!」


一年に一回の特別な舞踏会であるセントハルセ学園で開かれた

年末のグーテン舞踏会で参加者が出揃い宴も最高に盛り上がったと言う

ところでセントバースト王国の王太子セント・チャールズ・ジンクスは

皆の前に自身の婚約者を呼び出して婚約破棄を高らかに盛大に宣言した

ジンクスの隣には麗しい女性であり唯の平民であるツクモが立っていた。


「ジンクス殿下、婚約破棄の理由をお伺いしても宜しいでしょうか?」


そんな最低最悪の状態でもジザークは何も感じていないような

まるでいつもの日常のような銅像の如き変わらぬ姿で少し言った。


「お前は本当に皮のツラが厚いな!お前と言う人間が行った

数々の蛮行にこの私が気づかないとでも思っていたのか!!」


ジンクス殿下はそう全身を怒りに震わせながら

ジザークに凄い勢いで指を刺して言い放って見せた。


「本当に全く身に覚えがございませんね?

蛮行とはどのような事でございましょうか?」


そうやはりジザークは何の反応も無い銅像の如き変わらぬ姿で言った。


「お前と言う人間は!平民から生まれた聖女であるツクモに対して!

ありとあらゆる蛮行の限りを悪行の限りを暴虐の限りを尽くしだろうが!」


そう言い放ってジンクス殿下はジザークに対して非難の限りを尽くした。


───ああやはりこうなったか


何番煎じか分からないこの茶番劇を見た目は銅像の如き変わらぬ姿

心では本当に心底とうんざりした気持ちでジザークは見つめていた。


そうジザークはとあるものを持っていたそれは『前世の記憶』

 



◇◇◇




ジザークが前世の記憶というものを取り戻してこの世界が

『平民聖女は世界の希望になるか?』という人気乙女ゲームであると

気がついたのは実を言うとほんの数週間前であったりする

そして俺は気がついた時に思ったと言うより悟った

この状況詰んでいやしないかとそれが何故なのかを説明しよう

この乙女ゲーム『平民聖女は世界の希望になるか?』の

大まかなストーリーを簡単に言うとまず田舎に住んでいた

平民の普通の少女ツクモはある日この世界の神からの

神託でこのこそが聖女であり希望であると神によって

言われそれを聞いた教会は田舎に行きツクモと交渉をして

その交渉にツクモは了承してツクモはセントバースト王国の

セントハルセ学園に通うこととなるそして入学したツクモは

様々運命に激突するのだが全ルート共通でのツクモの宿敵である

人物が存在するそれが当然『フランティーヌ・ジザーク』である

ジザークは平民なのに聖女であるツクモに嫉妬と言うか

憎悪抱いていてこの理由については長くなるので割愛するが

まあ平民と聖女が関係する悲しき過去があると思ってくれればいい

そしてその憎悪によって様々な蛮行をツクモにして権力で

それをバレないようにするがジンクス殿下に見抜かれて

一年に一回の特別な舞踏会でセントハルセ学園で開かれる

年末の特別なグーテン舞踏会で婚約破棄を宣言して

ジザークの罪を話して証拠を見せられてジザークは

その罪から処刑台に送られて処刑されると言う流れになる

そして俺が前世の記憶というものを取り戻したのは数週間前

既に蛮行を行っていてジンクス殿下に証拠品を手に入れられている状態

つまり完全なる詰みの状況であった故に俺は考えて考えた

どうすれば俺は死なないでいられるかと考えて考え抜いた結果

俺は一つの最低最悪と呼ばれても当たり前の至極当然の結論に辿り着いた。




◇◇◇




「ジンクス殿下、人間と儚く尊いものであると思いませんか?」


そうやはりジザークは本当に何の反応も無い

銅像の如き変わらぬ姿で突然と意味不明なことを言った。


「お前は今何かこの状況で逆転できる何かの手段隠し持っているな!

兵士たちよ今すぐにこいつを取り押さえてこいつの持つ全てを奪え!」


そうジンクス殿下は言いながら超音速を遥かに超えて走り

ジザークに剣による攻撃と無詠唱の魔法による攻撃を放つが

それをジザークは数ミクロンで避けて何かを発動して消えた。


「ジザークは何処に消えた!」


そうジンクス殿下が言うと突如として地面が揺れ始めた。


「これはそうかそうゆうことだったのかなら

ツクモ今から大魔法『Hoffnung für die Welt』の準備を!

ベリスとフライシュはその補助を頑張ってやってしてくれ!

そして兵士たちはこの大陸にいるあらゆる存在の避難を行え!

そして舞踏会にいる皆はこの国から転移魔法で避難をしてくれ!」


そうジンクス殿下が魔眼で地面を見て言った。


「分かりました!」


「わかったぞ!」


「もうやっている!」


「魔王アザーラがあと数分いや一分で封印から蘇るんだ

失敗は許されない絶対に成功させて世界を守らなければならない

………それとこれが皆の特別な装備と特別な武器だ身につけてくれ」


そうジンクス殿下は話しながら空中に魔法陣を描いて

そこから魔王討伐用の特別な装備と武器を取り出して皆に渡した

そして皆が装備と武器を着けて大魔法の準備をして心の準備をして

そして奴は地下深くから地面を盛大に吹き飛ばしてこの世に現れた。


[ここに1000年の封印から我が魔王アザーラが蘇った!]


その存在は30mを越える巨漢であり紫の肌をして

大きなツノ2本生やしその全身を余裕で覆えるほどの

巨大な赤と黒のマントを付けた魔王がそこには現れた。


「この魔法剣士セント・チャールズ・ジンクスが因縁の遥か過去に片をつける!」


「この魔法使いオーヴェルニュ・ベリスが悪の魔王アザーラを撃つ!!」


「この剣士ヴィスコンティ・フライシュが伝説の英雄を超えてる!!!」


「この聖女ツクモがいやこの四人で私たちは勝って世界を救ってみせる!!!!」


そうして世界を賭けた魔王と四人の因縁の戦いが始まった。




◇◇◇




「ここに百八の星をもちてなる幻術陣をここに


ジザークはそう一人世界を賭けた戦いを見ながら

大魔法を詠唱して刹那にすら満たない時を待っていた


「廿一の全き幻術を十五にし三そは因果すら置き去にする


それは刻一刻と近づいて来る全身から汗が感情が地面に落ちる


「天とは心三界をもちてなるもの全てとは知り


それはあとほんの先にあるものあらゆる存在がその手にしたいもの


「それ捨て初めてここになるここに始めむ


それに誰が手を伸ばすことができるか?それに誰が手に入れる事ができるか?




◇◇◇




[これで最後だ『désespoir dans le monde』]


「「「「これが始まりなんだ!『 Hoffnung für die Welt 』」」」」


そうして五人の大陸を軽々覆うほどの攻撃が

ぶつかる刹那にすら満たない時にそれは現れた。


「天地開闢を」


そうして四人と一人と一人の攻撃はぶつかって世界は終わりそして始まった。

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