『人間万事対応が馬』
やましん(テンパー)
『人間万事対応が馬』
『これは、フィクションです。実在のことは、なにもありません。』
『所長、今日はネクタイが良いですね。』
と、ヤマーシンが言った。
『ほう、きみが、褒め言葉を言うことがあるのかね?』
『はは。😓』
まあ、無理もないとは思う。
ヤマーシンは、係長で役立たずだが、与えられた仕事は真面目にやる。
いや、真面目すぎるとも言われる。
『きみは、かたいねー。かちかちだ。』
と、インテリ熊さんの🐻所長は、言う。
かちかちで、なにが悪い? データいじって、裏金ぎりぎりを作ってる連中は、なんなんだ? なんで、やつらが出世するんだ?
と、思いはするが、そこまでは言わない。
だから、十分、みんなに配慮しては、いるんだがなあ。
組合といっても、形ばかりで、本部の指示なんか、誰もきかない。
ヤマーシンは、仕事も組合も、真面目にやってるほうなのだ。そもそも、誰もやりたがらない中で、新入生の分際で、上司からむりやり指名された組合役員なんだから、あとから文句言われるほうが筋違いである。
やらせといて、結局きみがわるいと、クレームをつけるかい?
あ、ま、そんなもんか。
まあ、熊🐻の所長さんは、経営側であるから、無理もないが。
終業時間が来ても、当然、終わりにはならないが、ちょっと息抜きの散歩くらいはしても良いだろう。
いつもの川沿いの小さな公園に行ってみると、今日は、ぱんださん🐼が来ていた。こあらさん🐨もいた。
地球の異次元大転移が起こって以来、人類だけが知的生命体という時代は終わりを告げたのである。
いまや、地球は、知的生命体に溢れている。
首相さんは、鹿属である。🦌
しかも、ヤマーシンがかつて想像していた連中が、続々と実在化しているのだ。これは、イマジネーションリアライジング、という現象で、妄想しがちな人の幻想が、実際に実在化するものであるらしい。
空からは、カージンゴが降りてきた。
『おい、ヤマーシン、まだ、あんな仕事してるのか〰️〰️? うちのスパイ事務所が募集中だか〰️〰️。』
『正社員かい?』
『うんにゃか〰️〰️。期間任用か〰️〰️でも、そっちより、給料3倍出すか〰️〰️。』
『正社員がいい。』
『か〰️〰️❗ スリリングなほうが、生き甲斐あるか〰️〰️。殺すか殺されるかの世界を、又にかけるか〰️〰️。生き残れば、がっぽもうかるかあ〰️〰️。』
『そら、いやだ。』
ぱんださんも言うのだ。
『昼寝がいちばんだよ。闘いは無駄なことぱんだ。』
『まったく。木の上が、よいこあら。』
『そうなんだけどね。なかなか、むつかしいんだよ。ぼくは、うまく、立ち回れないからな。悩んでるんだ。それぞれ、まじめにやってるけど、いろいろ、気に入られないし。うまく立ち回る人はいるけどね。どうして、あんなことが出きるのかなあ。』
『相手が気に入らないことは、しゃべらないのが、うまく生きるこつ、か〰️〰️。適当に、やらない。かあ〰️〰️。悩まない、かあ〰️〰️。』
『ま、そうだよな。』
『からすさん、おしゃべりなあなたが言うか? また、それは、ずるい生き方ぱんだ。』
意外に真面目な、ぱんだ🐼さんが、反発した。
『うんだ。大切なことは、ゆっくりと、相手には、良くわからないように、しかも、丁寧に言うのが、こつこあら。』
こあら🐨さんが付け足した。
『はあ。こあらさんの会社は、うまくいってるの?』
と、ヤマーシンが、尋ねた。
『まあね。最近は、ぱんださんの会社と組んで、純粋拡張型コバルト爆弾を作ってるんだこあら。』
『なんとお。それ、危なくない?』
『危ないこあら。地球でならね。でも、この宇宙にあっては、たいしたことない、こあら。核心的な利益になる、たぶん、こあら。』
『どこで使うの?』
『ガハルニアンダラマダ星系の、紛争地帯こあら。あそこの生き物は、そのくらいでは、直撃しないと、かすり傷しかしないこあら。』
『そりゃ、すごいな。』
『ときに、ヤマーシンさん。宇宙ごきが、久しぶりに地球を狙ってるよ。今日にも攻撃してくる。ほら!』
ぱんださんは、空を指差した。
なんと、多数の攻撃型宇宙船が、降りてくるのだ。
さらに、無数の宇宙ごき戦闘員が、落下傘で降下してくるのだあ。
『こら、戦争になる、ぱんだ。』
ぱんだ🐼さんは、地下シェルターに入り、こあら🐨さんは、木に登った。ヤマーシンには、できない。
だから、ヤマーシンは、事務所に走った。
人間万事対応が馬なのである。
事務所は、みな引けてしまっていて、もう、誰もいなかった。
あたりは、あっという間に、宇宙ごきだらけになり、人間も食べ物も、食い散らかされ、ヤマーシンは、拘束された。
いちおう、生き残ったのである。
🙇🙇🙇🙇🙇🙇🙇
😞💨(;-;)(´*ω*`)
『人間万事対応が馬』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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