蝉の穴見つめる子ども手には種いのちの跡をしかと認めよ

蝉の穴見つめる子ども手には種いのちのあとをしかとみとめよ



季語は、蝉の穴です。


羽化をした蝉が這い出たあとの、蝉の穴。


つい、覗いてしまう。


おや、あちらの穴には、先客が。


種を握りしめた子どもだ。


その穴に、種を埋めようとしているのかな。

それとも、いつかを夢みて眠っていた蝉のことを思っているのだろうか。


どちらにしても、それは、いのちの繋がり。


声を掛ける……なんて、邪魔はしないよ。


どうか、心ゆくまで、眺めてほしいな。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る