いつわりの 言の葉つづり 争いの 種まき散らす 人工知能
※生成AIにまつわるあれこれ
生成AIの是非が声高に論じられているのをあちこちで観測します。
その大半が著作権の侵害にまつわるもので、生成AIによるなりすましなどで業務を妨げられているクリエイターの血を吐くような叫びは、字書きである私にとっても他人事とは思えません。
その一方で、多数のまっとうなAI技師様が人類の新しい可能性を探るために日夜開発に携わっておられることも知っています。
彼らは「一定以上の水準が満たせれば充分」という作業を自動化することで、人手不足の分野での作業の能率化をはかったり、よりクリエイティブなビジネスや創作を支援することを目的としています。
しかし、明らかに悪意を以て生成AIを利用している者がいます。
一つは著作権を侵害してなりすましなどの行為で不当な利益を得ている人々。
これは悪質ではありますが、あくまで他人になりすまして小金をだまし取るだけの行為。こういう言い方は差しさわりがありますが、あくまで民事の、人命を直接損なうものではありません。
更に悪質なものは、生成AIが合成した画像や文章を用いてフェイクニュースを拡散するものです。
その結果、戦災に苦しむ人々に支援が届かなくなったり、人望の厚い敵の政治的・軍事的指導者が汚職を疑われたりといった弊害が実際に生じています。
日本でもとあるネットメディアが某国大統領に関するフェイクニュースを大々的に報じ、大使館から厳重な抗議を受けて記事を削除する羽目になりました。
こういった人命を損ないかねないデマは、ひとたびネットに流れてしまえばインプレゾンビと呼ばれるBOTプログラムがあっという間に拡散し、センセーショナルな情報が大好きな人々のもとへと流れつきます。
そして無邪気に「自分はこの世の隠された真実を知ってしまった」と喜ぶ人々が、自らが工作員になってしまっているという自覚がないままネットの外でも拡散させてしまうのです。
AIそのものには悪意はありません。ただ、使い手の悪意にそのまま踊らされているだけです。
せめて、その情報の受け取り手である我々人間は、その情報の真偽をある程度吟味できるような存在でありたいですね。
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