戦争短歌集

歌川ピロシキ

焼け崩れ 残りし壁の落書に 幼き少女の 面影を見ゆ

※ヤヒドネ村の小学校跡にて


 一時は世界中を震撼させたにもかかわらず、このところすっかり報じられることが少なくなってしまったウクライナ侵攻。

 人々の興味が薄れてしまった今でも、侵略者の脅威が去った訳ではなく、むしろいったんは取り返した領土も押し返されまた奪われつつあるのが現状です。

 そんな中、ウクライナ北部のヤヒドネ村で、住人たちが監禁されていた小学校の地下には多数の落書が残っています。

 涙を流す天使やつたない文字で綴られたカウントダウンとおぼしき数字。

 これらは閉じ込められていた幼い子供たちが描いたものでしょう。

 カウントダウンは、解放される日を心待ちにしていたのでしょうか?


 今でも同じような苦境におかれた子供たちが多数いるのだと思うと胸が痛いです。

 このような非道が地上から一日も早くなくなりますように。

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