スヌーズ(再)

スヌーズ(再)

歩道橋 朝と夜との境界で息を何度も半分にして


襟足のところのねぐせ昨日より跳ねてて僕に残るのびしろ


白線の内側までお下がり下さい 頭蓋骨めく白い紫陽花


「ジャパンの英語アナウンス好きじゃない」lάɪt《ライト》は駆逐された教室


軽い細い小さいに支持が集まった 余るはつまり足りないことよ


街中で歌えばきみが近づいて ためいき前の髪の残像


あたためるためのラップだ、さかいめで世界を守るためではなくて


まっくろとまっしろを撫でるようにショパンの調べは砂落ちる音


スヌーズの音は遠くで知らぬ間に眠りに落ちた天国じごく


湯気踊る指を鳴らして三つ編みの髪の毛踊る早番ですか


真夜中のスクランブル交差点では踊り切るまで3回死んだ


骨溶けるって本気で思っていたコーラ そうしていつか還る砂浜


レンジの中なら安心モアレ越しにあたたまるのを見ていて、愛しい


砂時計残響きれいに落としたらきれいにリセットするべきなのに


溶解と格式めいた号令で厚みを増してく雲、雲、雲


曖昧なところに窓辺を作りましょう風がきれいに跳ねてくように


もうきみをすっぽかさないお城ともお別れをする図書館になる


襟足はならしてしまった ほんじつのかおを鏡をみながらいれた


「あたらしい希望の朝だ」言い切ってくりかえす動作くりかえす動作


海に骨撒いたらすみかになるといい 波打ち際にしるす戒名

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スヌーズ(再) @ex_onwanainu

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