◇起承転結で意識すべきこと

――では、意識すべきことを少し具体的に見ていきましょう。


(A)物語の始まり方【起】

 物語、小説の世界には、必ず非日常が含まれています。え、どういうこと?と思ったでしょうか。日常の出来事のみが書かれていたら、それは日記であったり、随筆(旅行記など)になります。どんな小さな非日常でもいいので、それを含めてみてください。桃太郎で言えば、おばあさんが川で洗濯しているのは「日常」ですが、そこに大きな桃が、どんぶらこと流れてきたという、とんでもない「非日常」から始まっていますね。朝ご飯でパンを食べるのが「日常」なら、朝ごはんに突然ステーキが出てきたらそれも「非日常」です。どうしてステーキが出てきたのか? そこから物語が始まることもあります。


(B)物語の進め方【承】

 「承」とは小学校6年生で習う漢字ですが、意味を知っているでしょうか。受け継ぐ、引き受ける、聞くといった意味があります。(承認、承知、承るなど)【起】で始まった物語の「はじまり」が徐々に進んでいく部分です。【転】に繋ぐための橋渡し的な部分でもあります。


(C)物語の山場【転】

 一番盛り上がる部分です。桃太郎で言えば鬼と戦うシーンになります。突然何かが起こったり、大きく物語が動く、重要な場面だと覚えておきましょう。意識的に盛り上げましょう。


(D)物語の終わり【結】

 【転】で起こった問題などを解決して、いざ物語が終わりますが、大切なことは、主人公(またはそれに順じる何か)に変化が起こっていることです。一切変化がなければ、それは小説になりません。桃太郎でいえば、物語の始まりと終わりでは大きな変化がいくつか起きています。(鬼がいなくなり平和になった。お爺さんとお婆さんの元に桃太郎という息子ができた。など)ささいなことでもいいので、始まりと終わりでは、何らかの変化が起こるようにしてください。


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