みんなの安全を守ってきた「神の代行者」、パーティを追い出されたから、自分の安全を優先します。
サアロフィア
第1章 パーティ追放 ざまあ
01 パーティから追い出された
ギルドにあるテーブルの1つで、ケンカがはじまった。
このボク、
「ミエルさん、オレの言うことを聞かないなら、パーティをやめてください。
役に立っていないくせに、給料を取り過ぎだ。」
「パーティの安全を守るために言っていることだろう?
なんで、そんな言い方をするんだ。」
「あなたが変だからに決まっているでしょ!
普通の男性なら、わたしにチヤホヤしてくれるわ。
だけど、あなたは、わたしにキツすぎる。」
苦労人 ミエル
「そうじ当番を毎回とぼけてサボるからだろう。
いつもペアを組まされるボクの身にもなってくれ。」
「ミエルが色々なことをできることは知っておるが、【
魔法もワシに比べたら、ダメダメじゃ。
なんども、教えてやったのにな。」
苦労人 ミエル
「ボクの精霊語がおかしいと言うひとは、あなただけだろう。
【精霊たち】から文句を言われたことはないぞ。
どちらかというと、あなたの精霊語がナニを言っているか分からないと、ボクが【精霊たち】から聞かれているんだぞ。」
「まあまあ、ミエル。 落ち着け。
ミエルが、がんばっていることは知っているが、精霊語は、魔法使い ペアレンが一番くわしい。
いままで、ミエルのことをかばってきたが、これ以上はムリだ。」
苦労人 ミエル
「かばう?
よく言えるな。
こまったことがあれば言えよ!
というから、相談したら、
オレは神様じゃない。
気にするな、よけろ。
しか言わないじゃないか?」
勇者 カンゼン
「ミエルさん、みんなの気持ちは1つだ。
ミエルさんは、がんばっているというが結果がダメダメだ。
オレも、ミエルさんの精霊語が変だと思う。
ただ、オレもアクマじゃない。
だから、安全なギルドの多くのひとがいる場所で、ミエルさんに話をしているんだ。」
苦労人 ミエル
「わかったよ。
だが、ボクが生きていけるように、現時点のパーティ
勇者 カンゼン
「ああ、わたしてあげよう。
足手まといのミエルさんがいなくなれば、そのくらいの金は、すぐに手に入るからな。」
僧侶 ジュエル
「わたしの彼がやさしいひとで、ラッキーだったわね。」
戦士 ハイパー
「こまったことがあれば、言えよ。
たすけてやるからな。」
魔法使い ペアレン
「ワシのいうことを聞いていれば、こんなことにはならなかったのになあ。
残念じゃ。」
ギルドの受付嬢
「では、みなさん、
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覚書
1.苦労人ミエルは、パーティをぬけること。
2.ギルドが評価するパーティ財産の5分の1をミエルにわたす。
3.今後は関係がないため、あいさつさえしない。
4.出会っても、話しかけないこと。 関わらないこと。
5.どちらかが金持ちになっても、金銭や手助けをもとめないこと。
勇者 カンゼンのサイン
僧侶 ジュエルのサイン
戦士 ハイパーのサイン
魔法使い ペアレンのサイン
苦労人 ミエルのサイン
〇〇年 △△月 XX日 ギルド立ち合い
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全員が覚書にサインをした。
戦士 ハイパー
「オレは、たすけるつもりだったんだがな。」
ボクは言い返すことをガマンした。
もう関係ないひとになったからだ。
それでも、おとなの言葉を言うことにした。
苦労人 ミエル
「みなさん、お元気で。」
勇者 カンゼン
「ミエルさんも、お元気で。」
ギルドの見物人たち
「おおー、さすがは勇者 カンゼンさま。
ほんとうに、やさしい。
できたひとだ。」
ボクは、ギルドを出て、宿屋で眠ることにした。
ミエル こころの声
『人生の
いつか、ボクを好きになってくれる人に出会えますように。』
ボクは、やけ食いして、歯をみがいて
「わたしが
世界一のバカどもが、思い知るがいい。」
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