20100417_2_Sさん練習2.mp4

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―はい、2日目のこともお聞かせ願えますか?


それで2日目は早朝に宿を出発して、集落の調査に向かったんです。10時くらいには例のバス停のあたりに到着し、そこからは徒歩で集落に向かいました。集落に続く山道は舗装はされていませんでしたが、誰かの手によって定期的に草刈りがされているようで、歩きやすかったです。


集落に入ると、ほとんどの家がボロボロのまま残っており……廃村というよりも、廃墟?というほうが近い感じがしました。奥の方に原型を留めている家が2軒ほど残っていましたが、ほとんどの家は壁や屋根が朽ちて無くなってしまっています。教授の話では数年前までは人が住んでいたはずなのですが、とてもそんな感じには見えませんでした。


かろうじて大きな平屋の家が原型をとどめていました。玄関ドアには埃まみれのすりガラスがはめてあり、玄関先に見たこともない金具が乱雑に積まれています。すりガラス越しに見える玄関には、新しいエンジン式の草刈機が3台ほど並べてありました。


集落の奥の方に行ってみると、小さな鳥居と蔵がありました。鳥居は高さ3mほどで、素人目から見ても質素な作りでした。鳥居の後ろには少し大きめの蔵があり、入り口の戸は大きな鎖と南京錠でがっちりと閉じられていました。蔵には苔も生えておらず、妙に綺麗だったのを覚えています。おそらくこの蔵も、誰かが定期的に掃除をしているのでしょう。僕は、蔵の写真を数枚撮影すると、気がついたことをメモして集落を後にしました。

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