第21話 帰ってきた疾風シリーズ!

「配信かー」


森で魔法を試し撃ちしていたらなんか初心者っぽい人がいて、やられちゃいそうだったから助けたらその人は動画配信者だった。


なんか視聴者?と話してるの楽しそうだったのが見て分かった。


問題はリアルの私を知っている人がいたら普通にバレるということだけどもう配信に映っちゃったっぽいしリアルで何か言われたら紗由佳に誘われたって言っとこ。


私はそんな事を思いながら街へと戻っていった。


街に戻ってきた理由はこれ。


『疾風シリーズの修復と強化、新しい武器が完成したから僕の店においで』


つい先ほどアルマさんからメッセージが届いたのだ。


「アルマさん来たよー!」


ガチャンと勢いよくお店の扉を開ける。


「おっ!待ってたよ、なんとか明日のイベントまでに完成して良かった」


ニッコリと微笑むアルマさんがカウンターで待っていた。


そして疾風シリーズのような見た目の装備品が綺麗に並べられていた。


「ほら早速装備してみてよ、かなーり頑張って作ったからね」


見た目は疾風シリーズっぽいが前のよりも若干黒色などが混ざっていてさらにかっこよさが際立っていた。


目の前にある疾風シリーズが消えて私のアイテム欄に入る。


そして全てを装備してステータスを確認した。


ラビリル Lv19


HP280/280 MP130/280


筋力 29 防御 47

賢さ 29 俊敏 87

幸運 19

SP0


スキル《ヘルプ》《番狂わせ》《異常者》《格闘術Lv3》《根性》《自傷ダメージ耐性》《逆境》《魔物使い》《麻痺耐性(小)》《闇魔法Lv4》《疾風》


ユニークスキル《破壊者》


装備

  武 エレメントグローブ 筋力10 賢さ10

  頭 疾風の帽子改 防御5 俊敏10

  胴 疾風の装束改(上)防御5 俊敏10

  腰 疾風の装束改(下)防御5 俊敏10

  足 疾風の靴改 俊敏15

  他 疾風のスカーフ改 俊敏10

    なし


「うんうん、シンデレラドレスは可愛かったけど疾風シリーズのカッコいいも素敵だね」


とんでもないくらい俊敏が上がっている……そろそろ素で3桁いきそうだよ。


それに賢さも上がる武器にしてくれたおかげで私の魔法もさらに強化された。


「ありがとう!お金はどれくらい?」


これだけ素晴らしい装備品を作ってもらったんだし私の全財産をあげても良いくらいだよ。


「そうだね……三人目のお客様記念と素材持ち込み諸々で30万くらいかな?流石に多いから払えないと思うしまた今度でも――」

「30万なら全然大丈夫!」

「あ、そう……沢山持ってるんだね」


チラッと所持金の欄をみる。、


674000G


まだまだ半分くらい残る、というかお客様三人目って……私しか来てないじゃん。


「ポーションとかも沢山買っていい?あるだけ欲しい!」

「どうぞどうぞ、そう思って沢山用意してあるよ」


私は尽き掛けていたポーションを大量に購入する。


一度、そこら辺のお店にあるポーション買ったんだけど美味しくなかったんだよ、不味いとかじゃなくてただの水って感じ。


それに比べてアルマさんのはちょっと高いけど回復性能良いしジュースみたいで美味しい、多分ポーションも手作りなんだろう。


「そうだ、アルマさんって筋力を下げる装備品とか知らない?」

「筋力を下げる装備品?作ろうと思えば作れると思うよ、例えば筋力を下げる代わりに賢さをさらに上げるみたいな条件付き装備品になるけど」


やっぱりあるんだ!それがあれば簡単に壊れないようになるかな?モンスターとか建物とか。


最近、防御も筋力も上がってきたせいでいつも壊している噴水もすぐに壊れちゃうんだよね、数秒ですぐ直るんだけど。


他の建物、家とかは殴ってみたけど全く壊れる気配が無かったから多分壊せないのかも。


森の木は簡単に壊れたよ、噴水と同じくらいだった。


「時間がある時でいいから筋力下げる装備品も作って欲しい!」

「おけおけ、筋力下げる装備品ね」


私ももっとお金貯めとかないとね、かなり使っちゃったし。


こうして私はアルマさんと別れて新しい装備……というか戻ってきた疾風シリーズに浮かれながらまた森に戻った。(今の装備で街の家を殴り壊れない事を再度確認しつつ、噴水を破壊)


「ってもうお昼じゃん……」


森に着いた後にログアウトしなければいけない時間と気づきトボトボと再度街に戻る私であった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る