ケロケーロ!「カエル化現象」なかんちがい異世界人に、トラブル!まさかの~?
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 猫よけペットボトル(本当は猫よけになりません)とオムライスが!カエル化まちがいです~
ケロケロ、カエル化。
ほっこりとして、モヤモヤ。
「カエル化現象」
それを、彼は、「まわりがカエルになってしまう現象のこと」だと思っていた。
泣いて訴える、異世界人の彼。
「だれか、助けてください!すべてが、カエルになってしまいます!」
そりゃ、困ったね。
「どうしよう。知らない人の家のインターホンを押して、家の中からだれかが出てくる前に、ケロケーロって叫んで逃げるっていうことをしてしまうんです!これも、カエル化現象?」
言うね。
彼は、以前、ずっと年上の異世界人にこう言われたことがあった。
だから、呪われていたのかも。
「君たちは、まるで、おたまじゃくしだ。カエルに、成長できていないんだよ!カエル化のフラグを勝手に立てたり、カエルの気持ちを、まわりから奪ってでも自分のものにしてみろ!成長しなさい、ケロケーロ!」
めちゃくちゃを言われ、ムカッ。
彼は今、ストレス解消中。
町中で見かけるような「水の入れられたネコよけのペットボトル(本当は、ネコよけにはならないんだよ?)」に、穴をあけてまわっているところだ。
「あの中には、カエルが入っているにちがいない」
何かを、かんちがいしているし。
彼独自のカエル化(?)行動が、光る。
「どう?これ、食べる?」
そう言って、友だちに、ケチャップではなくタバスコを振りかけたオムライスを出してしまうし。
食べて驚く友だちの顔が、ヘコんだカエルのように見えてきて、楽しくてならないんだろう。
そんなこんなで、翌朝。
起きたら、彼自身の身体が緑色っぽくなっていた。
「俺、成長したのかな?」
ドキドキ。
「ついに、カエルになれたんだな!」
ドキドキ。
病院にいって、医者に診てもらうことにした。
「ほう…」
「先生、どうです?」
「まだ、本物のカエルにはなれていませんな」
「先生?」
「何でしょう」
「薬は、出ますか?」
「カエル薬は、今のところありませんよ」
「そりゃ、残念」
「お大事に、ゲコッ」
「先生?今、げ!」
医者の顔が、カエルにしか見えなくなった。
「あ!」
患者も含め、病院の人皆がカエルだった。
「俺だけ?成長できていないのは、俺だけ?」
その日から、カエルを見るのがこわくてならない。
「やばい…」
いろいろな、意味で。
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