第28話温泉街1
馬車は大きな門の前で止まってます。ぐるっと高い壁に囲まれた大きなお城が見える街の門の前です。
「どうしたの?」
皆ね昨日お手紙を読んでからそわそわしてたのね、だからね僕エル達とお話しして早くひぃちゃんのお家着けるように頑張ったの。
そしたらねみんな( ゚□゚)ってなってるの。なんでかなぁ?
「故障?馬車とまっちゃったけど」
「整備は念入りにしていましたからそれは考えにくいのでは…」
あっひぃちゃん達だ!僕頑張ったよ!馬車を停めて少ししたらひいちゃんたちが顔だしました。
「…あれ?もうついてる!タッくんなにしたの?」
「えへへっビックリした?僕達頑張ったよ!」
「いや、頑張ったってよって…」
あれぇ~?ひいちゃんたちも(゜ロ゜;ってなってるよ?なんか変なことしちゃったかなぁ?(ちょっと、道中良い感じになる計画は?
まさか私も1日がかりの距離を一瞬とは…
「タッくん…」
「タマモ様…」
はぁ×2←タメ息)
あおちゃんとひぃちゃん二人して小さな声でお話ししてます。
「そっか、タッくんだもんね。レオン、パパいえお父様、サウスバード公爵様に知らせを。私たちはお客様の案内をしながら向かいます。」
「はっ、承知いたしました。」
「よろしくね。お父様の事だから戦地に向かうための装備で軍を動かす勢いでしょうからなるべく急ぎで。」
ひぃちゃん達ね、お話し終わったらなんか笑ってます。疲れてる感じです。
何処かよりたい場所とか買いたいものあったのかなぁ?はやく馬車動かしすぎちゃった?あとでごめんなさいしなくちゃ。
そのあとレオンお兄さんにお願いしました。騎士の人がレオンお兄さんに何か渡されて馬さんにのって走っていっちゃいました。レオンお兄さんも騎士さんも顔がキリッとなってます。
「タッくん、サウスバード領へようこそ!あなたの来訪を心より歓迎します。」ってひぃちゃんが丁寧な挨拶をしてくれました。僕知ってるよこれって“カーテシー”っていうんだよ。可愛い…ううん、きれいだなぁって思いました。
「少し街を案内させて。タッくんが“将来住むかもしれない”街を知っていて欲しいの」
ひぃちゃんがこの街を案内してくれるんだって。でも将来住むかもしれないってなんだろう?
「ひめちゃん…仕方ありませんね。私、二番目で妥協いたしますわ。」
あおちゃん?なんだろう?二番目ってエル達もニヤニヤしてます。僕はちんぷんかんぷんだよ?
「取り合えず進みましょう。後がつっかえます。」
「はあーい!」×3
お姉ちゃんに言われて僕達は街に入ります。「開門!」って門番さんがいうと分厚くて大きな扉が開きます。
なんかドキドキするね。
ひぃちゃんとあおちゃんのおはなしが頭のなかぐるぐるします。将来?二番目?うーん、やっぱりわかんない。
◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️
「サウスバード領はサウスバード公爵がが治める火の属性地です。
ロッソ・ボルケーネ山っっていう火山が近場にあって温泉や地熱を利用した産業が盛んなの。」
「火山ってアッチッチの怒ってるお山でしょ?危なくないの?」
「サウスバード公爵家には、というかアストライアの四代公爵家、サウスバード、イースドラゴン、エストバイフー、ノースタルタルーガのそれぞれの領地にはとあるダンジョンが封印されていまして
その封印が自然災害からも領地や領民を守っているのです。」
「サフィー、それ私の台詞。」
「みんなをまもってるんだ。ひぃちゃんのお家の人達凄い偉いんだね!僕もちゃんとありがとう言いたいなぁ…」
「タッくんったら、もう家族に挨拶なんて…
もちろん大歓迎よ!」
いまね、僕達は街の大通りを歩きながらひぃちゃんの案内を受けてるの。
いろんな所からもくもく白い湯気がたっててきれいなんだけど不思議な色の川とか池が沢山有ります。
街の皆はひぃちゃんのこと大好きみたいでね、すれ違ったり通りかかったりすると「お嬢さまこんにちは」「ちょっと、今焼きたてだからひとつ持っていきなよ」「お嬢様遊ぼう」いろんな人がひぃちゃんに挨拶してくるんだ。
ひぃちゃんニコニコでね。「こんにちは!」「いつもありがとう!」「うーん、遊びたいんだけど今はおともだちを案内してるから、また今度ね」ってみんなにちゃんとお話しするの。ひぃちゃん凄いね。
『タッくん、俺あの串焼き気になんだけど?』
「そういえば、エル達には頑張ってもらったんだった。うん、僕がご馳走する!」
『えー、俺、タッくんの“アレ”食べたい!』
『温泉って言ったら“アレ”だよね!』
『父ちゃん食べないなら俺らで二人締め🎵』
『あ“ぁ”?』
「アレっていうとアレ?」
「タマモ様、アレとはなんですか?エル様とハートちゃん達が喧嘩するくらいですからとても美味しいものなのでしょうが…」
「うん、お饅頭だよ!」
「おまんじゅう?それはいったい…」
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