カメラ持って春の色みな吸い取りに



カメラ持って春の色みな吸い取りに     (錘蓮)




【追記】

 この句を、第二回カクヨム短歌・俳句コンテスト100選に選出していただきました。

https://kakuyomu.jp/info/entry/tankahaiku_contest2024_100_1

--------------------------------------------------------------------------------

選者コメント

--------------------------------------------------------------------------------

特定の宗教や迷信によれば、カメラで撮影されると魂が吸い取られてしまうらしい。まぁ、真偽はいいや。春景色を撮影して、吸い取った春の色を写真にしてしまおう。

                          堀田 季何

--------------------------------------------------------------------------------

 コメントにある「まぁ、真偽はいいや」の一言はまさに本句の本質を射貫いた言葉であると受け止めています。「選ぶ者」の慧眼恐るべしです。

 作った当人が言うのもおかしな話ですが、この句は、賢しらな創意工夫など放り捨てて、「よし、行っちゃえ」と飛び出していく勢いこそが要諦です。とした開き直り、その後先考えないような陽性のエネルギーが大きな魅力だと思えたのです。

 「まぁ、真偽はいいや」というとした一言は、まさにその点を衝いていると言えましょう。このような言葉をいただけたことは感謝に堪えません。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る