名探偵、江戸川真一

第24話 クズ議員

　江戸川真一が次に直面したのは、彼の知性を試す全く新しい挑戦だった。彼の相手は、権力を振りかざすだけで中身のない政策を推進する頭の悪い政治家、田中康平（ピエール瀧）だった。田中は、自らの利益を最優先し、国民のことを顧みない無能なリーダーとして非難されていた。

　真一は田中の行動を調査する中で、彼が国の治水予算を不正に操作し、自身の資産を増やしていることを知った。田中の悪政がもたらした影響で、全国各地で洪水や土砂崩れが頻発し、多くの人々が苦しんでいた。

　ある日、真一は田中が出席する公聴会に潜入し、彼の不正を暴露するための証拠を集めることに決めた。公聴会の前夜、真一は田中の事務所に潜入し、彼の不正行為を示す書類を発見した。その書類には、治水予算の一部が田中の個人口座に流れていることが明記されていた。

　翌日、真一は公聴会の場で田中に対峙した。真一の目には冷静さと決意が宿り、田中の自信満々な態度とは対照的だった。

　田中は軽薄な笑みを浮かべて言った。「君が江戸川真一かね？なんだ、探偵風情が政治の場に何の用だ？」

　真一は冷ややかに返答した。「田中康平議員、あなたが行っている不正行為を暴露するためにここに来た。治水予算の一部を私的に流用し、多くの人々を苦しめている。その証拠はここにある。」

　真一は証拠書類を掲示し、場内にざわめきが広がった。田中は一瞬顔色を変えたが、すぐに強気に出た。「そんなものはでっち上げだ！君のような探偵に何がわかるというんだ？」

　真一は冷静さを失わず、続けた。「これがでっち上げでないことは、専門家に確認してもらえばすぐにわかる。あなたの不正行為は明白だ。今こそ、その責任を取る時だ。」

　公聴会の委員たちも次第に真一の主張に耳を傾け始めた。証拠書類の正当性が確認され、田中の不正が明るみに出た。田中は窮地に立たされ、逃げ道を失った。

　最後に真一は言った。「田中議員、あなたのような無能で不正なリーダーがいる限り、この国の未来は暗い。今こそ、正義を取り戻す時だ。」

　田中は顔を真っ赤にしながら席を立ち、何も言わずにその場を去った。彼の不正行為は国中に知れ渡り、すぐに議員を辞職せざるを得なくなった。彼の後任には、真一の証拠提供によって推薦された誠実な政治家が就任し、治水政策が適切に見直されることとなった。

　江戸川真一は再び正義を守ることに成功した。彼の知恵と勇気が、この国の未来を少しずつ明るくしていくのだった。彼の次なる挑戦に向けて、新たな冒険が始まろうとしていた。