恋人代理の恐怖！サイコパスの女の哀れな末路…その先はエゴが行きかう無限ループ

恋人代理の恐怖！サイコパスの女の哀れな末路…その先はエゴが行きかう無限ループ

タイトル：（仮）恋人代理の恐怖！サイコパスの女の哀れな末路…その先はエゴが行きかう無限ループ

1行要約：

ストーカーに悩みつつサイコパスに目覚めた女の末路

▼登場人物

●二重真理（ふたえ まり）：女性。25歳。ストーカーに悩むOL。過去に少しだけ水商売していた事がある。実はサイコパス気質を秘めていた（ストーカーされている時は目覚めていない）。真人の事が好きになる。

●西湖真人（さいこまひと）：男性。恋人代理で雇われた男。イケメンでモテる。真理の恋人役を引き受け、ストーカーを撃退する。恋人になるのは期間限定で1か月程度。

●奈美子（なみこ）：女性。25歳。真人の本当の恋人。普通のOL。真理に殺される。

●2～3人の女性：レミ、由美（ゆみ）、香織（かおり）。全員20代。3人とも真人に好意を寄せていた。全員、真理に殺害される。

●夢生美菜（ゆめお みな）：女性。25歳。真理の「ストーカーを撃退したい」という心と「純粋に愛し合える恋人が欲しい」という2つの心から生まれた生霊。

●周 年男（しゅう としお）：男性。50歳。無職。真理にゾッコンでストーカーする。

▼場所設定

●真理の自宅：一般的なマンションのイメージで。郊外にある。

●会社：真理が働いている。イメージだけ、或いは登場させなくてもOKです。

●真人の自宅：一般的なマンションのイメージで。都内にある。

●バー「ディメンション」：普通のカクテルバーのイメージで。薄暗い感じ。

NAは二重真理でよろしくお願いいたします。

オープニング～

エクソちゃん：ねぇデビルくん、デビルくんってこれまでにストーカーに出遭った事ってある？

デビルくん：ストーカーだと？へん、俺がそんなのに遭うかよ♪逆に俺のほうがいつでも人間の心をストーカーしてんだよ♪

エクソちゃん：そうよね。アンタをストーカーするような人いないよね。そんなにさせるまでの魅力あるワケないし♪

デビルくん：オイ！

エクソちゃん：ウフフ。今回のお話はね、或るストーカーに悩んでた女性のストーリー。

エクソちゃん：早く自分に付いたストーカーを撃退したいって悩んでたところに、助け船とも言える不思議な人が現れて、その人からとても便利な方法を教わるの。

デビルくん：ふぅん。

エクソちゃん：で、その方法を実践してみるんだけど、話が思わぬ展開に転がって行っちゃって、結局、かなり悲惨な目に遭っちゃうのよ…

（↑朗読動画の場合は無視して下さい↑）

メインシナリオ～

（メインシナリオのみ＝4270字）

ト書き〈真理の自宅〉

NA）

私は二重真理（25歳）。

私は今、激烈なストーカーに悩んでいる。

真理）「ほ…ほらまた…！きゃあ！」

年男）「真ぁ理ちゃあぁん！こんなトコ閉めてちゃダメでしょ～」

真理）「やめてぇ！警察呼ぶわよ！やめて！」

ト書き〈警察に電話〉

硝子の割れる音）「ガシャアン！」

真理）「もうダメだ！警察呼ばなきゃ！」

NA）

今、浴室の窓を割って入ろうとしているこの男！

名前は周 年男（50歳）。

この男こそがいま私を最大に悩ませているストーカー！

年男）「ちっ！しょうがねぇなぁ…」

年男）「今日はこれで帰るけどぉ、また来るからねぇ。そん時までに僕の事、受け入れられるようになっててねぇん。じゃっあねぇ」

真理）「早く消えて！」

NA）

警察に電話されている事を知って年男は消えた。

でもまたやって来る。

もうこんな事が何度も続いているのだ。

警察にはもちろんこれまでにも通報していた。

が、年男は用意周到とも言うべきか、自分の痕跡を全く消していた。

ト書き〈年男との出会い〉

NA）

私はこれまでに少しだけ、夜の店で働いていた事がある。

その時の客として来たのが年男だった。

その時に私が彼に言った事がマズかったのだ。

年男）「え？ホント？ホントにホント？真理ちゃん、彼氏いないの？」

真理）「ホントですよォ♪もうやだぁ、こんな淋しい女の子つかまえて」

年男）「そ、そいじゃあ、僕が真理ちゃんの恋人候補にさせてもらおうかなぁ」

真理）「ホントですかぁ？嬉しいーい」

NA）

水商売ではこんな会話当り前。

客をリピーターにする為、心に無い事でも言わなきゃならない。

しかしこの時の発言が、私の生活を一変させた。

ト書き〈自宅〉

真理）「はぁ…まさかこんな事になるなんて」

ト書き〈会社帰り、バー「ディメンション」を発見〉

真理）「お疲れ様ー」

NA）

その日の会社帰り。

久し振りに1人で飲みに行った。

いつもの飲み屋街を歩いていた時。

私は全く見た事も無いバーを見付けた。

真理）「バー『ディメンション』？へぇ…こんなトコあったんだ」

NA）

私は物珍しさで入ってみた。

真理）「うん、なかなかイイじゃない」

NA）

店内は少し薄暗かったが、落ち着いてイイ感じ。

私はカウンターに座り1人飲んでいた。

その時、女性が声を掛けて来た。

美菜）「こんばんは。お1人で晩酌ですか？」

真理）「え？」

NA）

見ると、結構な美人。

美菜）「ご一緒してもイイかしら？」

真理）「あ、はい…どうぞ」

NA）

そう言って女性は隣りに腰掛けて来た。

真理）「あの、あなたは？」

美菜）「ごめんなさい。私こういう者です」

NA）

名刺を差し出した。

真理）「『本能のままに恋を実現！ライフコーチ』…夢夫美菜？」

美菜）「私は恋に悩んでいる方の為に、第2の人生をご用意させて頂きます」

美菜）「失礼ですが今あなた、恋の縺れか何かで悩んでるんじゃありません？」

真理）「えぇ？」

NA）

驚いた。

確かに私は今ストーカーで悩んでる。

自分は恋しなくても、向こうは恋愛中だ。

それも狂気じみたゾッコンラブ。

何となくこの時、自分の事が見透かされた気になった。

美菜）「もし宜しかったら、あなたの今悩んでいる事を私にお聞かせ下さい。もし解決しなくても、誰かに話してみるだけで幾分か気分は紛れますよ？」

NA）

美菜は不思議な人だ。

一緒にいると何だか心が解放される気分になる。

気付くと私は、自分の悩みの全てを告白していた。

美菜）「そうでしたか。それは大変でしたねぇ」

真理）「ええ。ホントにこの先どうなっちゃうんだろぉって、毎日そんな不安ばかりで。ストーカーを撃退する方法でもあれば…なんて思ってるのですが」

美菜）「わかりました。そのお悩み、解決いたしましょう」

真理）「え？」

NA）

そう言って美菜は1枚のパンフレットをくれた。

真理）「あの…これは？」

美菜）「それは『恋人代理』企業のパンフレット。そこへ1度お電話してみて下さい。恋人の代わりをしてくれる男性を派遣してくれます。あなたと2人でいる場面を何度も見せ付ければ、きっとそのストーカーも諦めるでしょう」

美菜）「期限は基本的に1か月間。もちろん更新も出来ますよ」

真理）「あ、でもこう言うのってお金掛かるんですよね？」

美菜）「いえ無料です」

真理）「無料？！」

美菜）「その企業は私が経営しておりまして、まだ立ち上げたばかりなんです。なので今はお試し期間を設けておりまして、様子見も兼ねて無料で利用して頂けます。それに私のほうからお誘いしたのですから、どうぞご安心下さい」

NA）

無料と聞いて心が揺れた。

私は取り敢えずお試しで利用した。

ト書き〈真理の自宅：代理恋人が派遣〉

チャイム）「ピンポ～ン♪」

真理）「はーい」

真人）「やぁこんにちは♪」

真理）「え？ど、どなたですか？」

真人）「いやだなぁ、君の恋人ですよ♪代理ですけどね」

真人）「僕、西湖真人って言います。どうぞよろしく」

NA）

翌日。

早速、私の自宅に恋人代理が派遣された。

とてもイケメンで誠実そうな人…。

真理）「あ、よ…よろしくお願いします…」

真人）「ええ、こちらこそ♪」

ト書き〈数日後〉

NA）

それから数日間。

真人はずっと私の部屋にいた。

私も彼の部屋を訪ねて行った事がある。

でも男女の関係は一切無し。

飽くまで恋人代理。

目的はストーカーを撃退する為だ。

この日、彼が私の部屋にいた時だった…

年男）「おいぃ！真理ィ！」

トイレの窓が割れる）「ガシャアン！」

真理）「きゃあ！」

真人）「なんだ？！」

年男）「誰だよその男ォ！おお！コラァ！」

真人）「くっ…！こいつか！」

NA）

年男は遂にキレた（初めからキレていたけど）。

私が真人と一緒にいるのを見、更に逆上したようだ。

でもこの時…

ト書き〈マンション通路で対決〉

真人）「おいオッサン！こっち向けよ。おめーの相手はこの俺だ！」

年男）「なんだぁオメェはぁ！殺すぞこの野郎！」

NA）

年男は凶器を持っていた。

真理）「あ、危なぁい！」

真人）「へん、チョロいぜ♪」

年男）「あぷあぁ！」

NA）

真人は年男を1発でぶっ飛ばした。

その後も何度も何度も年男を痛め付け、年男は沈静化した。

年男）「く…くぞぉ～～！覚えてろよテメェ！」

NA）

年男はそのまま逃げ去った。

真人）「ふぅ、これで良しと。大丈夫？」

真理）「あ、有難う…」

NA）

この時、私の心が激しく揺れた。

私は真人に本気で恋してしまったらしい。

ト書き〈1か月後〉

NA）

それから1か月後。

年男はパタリと来なくなった。

あれだけ息巻いていたのにと、少し不思議だった。

真人）「どうやら僕の役目も終わったね」

NA）

もう恋人代理は期間切れ。

別れなきゃならない。

でも…

真理）「あの！もう少し…いえ…ずっとそばにいてくれませんか！」

NA）

私はすっかり心を奪われていた。

真人）「…ごめん。それは出来ないんだ。ちゃんとケジメは付けないと…」

真理）「あ…」

NA）

そう言って彼は立ち去った。

ト書き〈数週間後〉

真理）「ダメ…あたし…どうしても諦めきれない…」

NA）

1度燃え上がった恋はなかなか冷めない。

私は変わった。

生れて初めて感じた本気の恋。

真理）「どうすれば…どうすればあの人と一緒になれるの！」

NA）

私は何となく彼のマンションへ行った。

その時、他の女が彼といた。

奈美子）「もう真人ったらぁ、アタシの事忘れないでよ？」

真人）「何言ってんだよ。俺はお前が全てだよ。忘れるもんか」

真理）「こ…恋人…いたんだ…」

NA）

物陰からずっと見ていた私。

私の心に、今まで感じた事も無い程の嫉妬が湧いた。

激情とも言える嫉妬の炎。

真理）「あ…あの人は…真人は…アタシだけのものよ！」

ト書き〈奈美子殺害〉

NA）

それから奈美子は彼のマンションを出て行った。

彼は部屋に戻り、私は奈美子の跡を付けて行った。

真理）「（へぇ、この女、アタシのマンションのすぐ近くに住んでたんだ…）」

NA）

奈美子は私が住むマンションのすぐ隣りのアパートに住んでいた。

ちょうど良かった。

奈美子）「きゃっ！な…なにアナタ？！」

真理）「うるさい…！彼はアタシだけのものなのよォ！」

奈美子）「やめてぇ！」

NA）

奈美子がちょうど私のマンションの前を通り過ぎようとした時。

私は落ちていた石で殴り付けて気絶させた。

そしてそのまま奈美子を自分の部屋へ運び込んだ。

ト書き〈3人の女も同様に殺害〉

レミ）「きゃあ！」

由美）「やめて！」

香織）「ケダモノ！」

NA）

それから3人の女も奈美子と同様に殺した。

全員、真人に好意を寄せていた女達。

殴り付けて自分の部屋へ運び、包丁で首を切断した。

そして4人の首をクローゼットの中へしまい込んだ。

遺体も切断し細かくして、部屋の至る所に隠した。

真理）「ハァハァ…あの男は…アタシのもんだ…」

NA）

私はもう完全に狂っていた。

ト書き〈真人が怒鳴り込む〉

真人）「おい真理ィ！お前、奈美子をどうしたぁ！」

NA）

私はそれから真人に電話を掛けた。

その時、自分の気持ちと一緒に事の一部始終を伝えた。

そしたら彼が怒鳴り込んで来たのだ。

真理）「見たい、彼女…？」

真人）「お…お前…」

NA）

私はそれからクローゼットへ彼を案内し、扉を開けた。

真人）「ひぃい！」

真理）「アタシは本気であなたを愛したの。これまで、こんな純情な気持ちで人を愛した事なんて無かったわ…。アタシもこれまで、あんなストーカーみたいなチンケな男に散々いたぶられ続け、真面目な恋愛すら出来なかったの」

真理）「だからアタシも…許されるでしょ？1人の愛する男を手に入れる為にたかがこれくらいの事をしたって」

NA）

私の中には既にサイコパスが目覚めていた。

真理）「勿論これで済むなんて思ってないわ。アタシも死ぬわ。だからアナタも一緒に死んでくれない？ねぇ？そうすればずっと一緒にいられるわ…」

真人）「や…やめてくれ…やめてくれぇえ！」

NA）

真人は普通の人間。

狂気と化した私を前に、為す術も無く慄いていた。

そして私と彼は仲良く、このクローゼットの中で死んでしまった…

ト書き〈真理のマンションを見上げながら〉

美菜）「やはり彼を紹介してあげるべきじゃなかったかしら？私は真理の『ストーカーを撃退したい』と言う心と『純粋に愛し合える恋人が欲しい』と言う2つの欲望から生まれた生霊。真理の理想を叶える為だけに現れた…」

美菜）「サイコパスと本気の愛、そしてストーカーと純粋な恋心というものはまさに紙一重。単純なキッカケでいつすれ違ってもおかしくない」

美菜）「人の中身というのは外見では解らないもの。あなたが愛したその真人も、実はあなたと同じような気質を備えていたのよ…」

ト書き〈真人の部屋〉

NA）

真人の部屋のクローゼットの中には、切断された年男の首が転がっていた。

エンディング～

デビルくん：結局、真理は真人も女3人も殺した殺人犯になったってワケか？真理自身も死んじゃったみてぇだけど。

エクソちゃん：そうね。初めて本気で愛する人を見付けちゃった事で、なんだか心が極端に違うほうに向かってっちゃった…って感じよね。

エクソちゃん：もともと真理がサイコパスの気質を持ってたって感じだけど、多分自分がストーカーに脅かされ続けてたから、ストレスでその気質が表面化したのかしら？

デビルくん：ふぅむ、心理系の事はようわからん。

エクソちゃん：あんたデビルでしょ？人の心を支配するの得意じゃなかったの？

デビルくん：ぐ…。まぁそんなトコだろな。もともと持ってたサイコパスの心理がストーカーっていう非日常的な事で極端に芽生えてしまって、その反動で「自分の憩いの場所」とか「逃げ場所」を求める余り、憩いの対象になった真人をどうでも自分のモノにしたかったんだろな。

エクソちゃん：でもストーカーしてた相手がサイコパスだったなんて、年男もビックリよね。もう少し早く目覚めてたら、自力で年男を撃退できたかも知れないのにね…

（↑朗読動画の場合は無視して下さい↑）

動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=pw77paFXHHQ&t=67s