後書きという名の自分語り

 自分は高校生になってから小説とは離れていた。それは私生活が楽しい方に忙しかったからだ。口を開かない日も多々あった中学時代とは違い、友達ともかなり遊ぶようになった。


 Q:自分は今学生で、プロの小説家を目指している。どうすればプロになれるか。

 A:今は引き出しの数を増やすのが先だ。学生にしかできないことをたくさんやりなさい。

 どこかで見た質問のように、学生生活を思い出に残そうとした。


 それは逃避であったのかもしれない。

 筆を執らない言い訳だったのかもしれない。

 その証拠に「暇になったら書こう」と思いつつも、退部しても入試が終わってもそれをしなかったからだ。


 でも、彼らは違う。どんなに忙しくても自分の命を原稿に落とし込んだのだ。それが眩しかった。


 中学生の時に書いた作品をリライトしただけの自分には眩しかった。


 次からはもう逃げたくない。

 貪欲に、今回もらった熱を作品に昇華していきたい。

 今度はバランスがとれる程度に。

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文学フリマ東京38 青木一人 @Aoki-Kazuhito

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