「顔」
名前:
年齢:13
住所:起眞市 嶋崎区
能力名:
他人をこまかに知ることができる。
しかし、他人の生い立ち等はわからない
発動条件:なし(常に発動状態である)
対価:対象者との心の共有
+|+|+|
「
「おはよ
「
「うるさいなぁ。幼馴染だからっていつまでも一緒に通う必要ないっつーの」
「
「わざわざ煽ろうとしなくていいんだけど…」
「いつも煽られてるし、
「それはそれでなんか嫌だな。ちょいウザい」
「『ちょい』ってなんだよ〜!!
「煽ることってそんな頑張るもんじゃないからなw
別にどんな――」
「
「あ、
「…」
「
「おはよ…」
「ねーねー、結和!
私さ、数学無理でさ〜」
「
「俺はいいや。自分の勉強したいし。」
「
+|+|+|
能力なんてただの呪いだ。
おれが能力持ちってことはきっと他にも持ってるやつがいて。
人に話しちゃいけないからこそ、少数の能力者と多数の無能力者が入り交じる世界。
俺はそんな世界が大嫌いだ。
もう、嫌だ。
怖い。
嫌われるのが。
人の
顔を見れば素性はわかるので、テレビもあまり見ない。
人の秘密を知れるのは、少し背徳感があって楽しい。
でも、それ以上に怖くて辛い。
だから俺は、心の内が分かっていても人を信頼できない。
唯一の理解者が結和。
俺の能力を知っているのは家族と結和だけ。
結和は昔から疑心暗鬼な俺を支えてくれる幼馴染だった。
結和も能力をもっている。
彼女はそれを周りに話そうとしない。
言ってしまったら、バレてしまったら、世界が変わる。
戦争が終わらなくなる。
人の心は本当に一人ひとり異なっている。
綺麗な色を持っているものや、どこまでも続くような黒い色の人もいる。
SOSを発している人だって。
でも俺はその人達を助けられない。
そのまま放っておくことしかできない。
自殺に追い込まれる人もいた。
俺はいくつものSOSを聞いて、
それを聞こえないフリをした。
見殺しにした人達の声が今にも聞こえるんじゃないかって心配になる。
耐えられない。
この世の中の苦痛が、どこへ行っても俺には見えるから。
もう死んでしまったほうが楽なんじゃないかって。
でも、結和がいつも支えてくれる。
あいつの悲しむ顔は見たくない。
だから、今日も俺はこの
特別な能力というものはその人を縛りつける呪いなのだ。
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