明日と永遠

倭塔瓦

第1話 あなたが願った未来で

「そういえば、あなたと初めて出会ったのはここだったな」

陽の光を受ける川が、キラキラと光っている。

懐かしくなって、思わず川辺に腰をおろした。

「誰も来ない、って油断してたからびっくりした。……まぁ、あなたも負けてなかったけど」

澄んだ川の水に手を入れると、自然と、鮮明に思い出が蘇ってきた。驚いて目を見開く彼はみものだったな、と思わず顔が緩んでしまう。

「……あなたは少しも後悔してない、って言ってたけど、私はやっぱり、ちょっとだけ後悔してる」

思い出すと、いつも同じことを思うのだ。

やっぱりあなたの隣がよかった、なんて。

絶対叶わなかったと知っているのに。

「会いたいよ、諒」



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