第3話 ギリシャ、ローマとかの文明ですよ
「はい、3回目の講義の時間ですよ。今回は西洋のギリシャ、ローマ文明についてお話しします」
「ギリシャとやらもローマとやらも余り聞き馴染みがないんだよな」
「ギリシャは簡単に言うと、奴隷を用いて発展してきた国ですね。戦いに戦いを重ねて奴隷を手に入れ。衣食住や生産仕事を奴隷に担わせることで。ギリシャの人々は芸術や学問に精を出していました」
「えっ、マジ。そんな国存在するのかよ」
「ええ。また、ギリシャでは、民主政が取られており、投票も戦争に参加するのもギリシャ人の特権として考えられていました。平時では、ギリシャの人々は芸術や哲学に傾倒しており、ニートみたいな存在ですが。戦いになると勇ましく。西方から攻めてきた大国すらも跳ね返しています」
「……はぁ、世界は広いな」
「ですが、ギリシャの栄光も長くは続きません。マケドニアと言う王国に現れた鬼畜。ゴホン、戦術の鬼才、アレクサンドロス大王が父から受け継いだ。マケドニア式ファランクスと言う、とんでもない陣形を完成させ。ギリシャを征服し。取りあえず東に向かうかってノリでインダス川近くまで行軍し。逆らう国や民族は血祭りに上げ。ブラッティロード(屍の道)を造り上げました」
「なに、そのヤバい奴」
「この行軍のお陰で、ヘレニズムと呼ばれる。ギリシャの文化、思想が東方まで伝わることになります。……さて、次はローマについて語りますよ」
「ローマはややこしそうだよな」
「そんなにややこしくないですよ。ローマは元々、王政だったのですけど。王政の最後の王が傲慢王と言う二つ名を与えられるほど、やりたい放題した人物であだったため。貴族や民衆から見放され。ローマから追い出されて王政は崩壊しました」
「やりたい放題ってなにしたんだよ」
「即位からやりたい放題ですよ。先王である義理の父を殺して帝位に就いたり、市民を酷使して働かせまくったり、色々したんですが、極めつけが、傲慢王の馬鹿息子がまぁ、他人の妻を奪おうとしちゃって。其れが契機となって、ローマに王なんて不要だ。ローマから追い出すぞ! って言う流れで王政は崩壊して。主に貴族が政治を担う共和政が生まれました」
「ローマも大概だな」
「王憎しで産まれた共和政には、特徴がありまして。執政官と呼ばれる国を担う役職に就くのは二人で、任期は共に一年と決められてました。王政のように絶対的な権力を一人に持たせたくない現れですね」
「民主的って言えば民主的だな」
「まぁ、この共和政でローマの文明は発展し。数多の戦争を重ねて、多大な奴隷や領土を獲得しましたが、これにより、ローマ人の間に経済格差を生み出すことになります。一部の富裕層が富の大部分を掌握した結果、貧困層が溢れに溢れ。ローマ人通しで争うようになり。共和政は崩壊して、一人の皇帝が支配する帝政と移り変わっていきます。腐敗した貴族に政務を任せより、一人の皇帝に委ねる方が貧富の格差が薄まると考えたからですね」
「どの国でも貴族を始めとした偉い奴らは。腐っていくのが世の常ってやつか」
「そう言うことです。さて、最後に三大宗教を軽く語って終わりましょう。先ずは、キリスト教です。キリスト教はイエスと呼ばれる聖職者によって広まっています。キリスト教では神からの愛を語っています」
「ラブ&ピースって奴だな」
「イスラム教はムハンマドによって広まっています。アラー、つまり神の前では全ての人は平等であると説いてます」
「ほうほう」
「で、最後が仏教です。
「えっ、そうなの。……と言うか、宗教関係になったら。随分と口数が少ないな」
「余計なこと言って、針のむしろになるのは嫌ですからね。余計な敵はつくらぬにこしたことはありません。仏教だったら、時代が経つにつれて汚染されすぎて、釈迦の語った源流の水が穢れまくってるとか、好き勝手言えますけど。他の宗教はちょっと厳しいですね」
「宗教にあんまり興味ねぇから別に良いけどよ」
「まぁ、そんな感じで、ギリシャとローマ、そして三大宗教はこれで終わりです。次は、中国史に入りますよ。それじゃあ、まったねぇ」
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