第1話 怪獣出現

 三人はあこがれの地球救助隊の隊員になりました。もちろん怪獣から地球と人類を守るのが任務です。


「隊長! お台場金城ふ頭にキンクコシラが出現しました!」

 通信係のアノネ隊員が叫びました。


「良し! コタロー! 出動だ!」

 隊長の命令に、過去太郎は直ちに適切な武器の選定に入りました。

「キングキドラにはスプラ光線が効果的だった。キングコングにはウルトラ弾が効いた。それとゴジラには意外と放射能銃が適切・・・。うーん、キンクコシラ??」


 しびれを切らした隊長は、次の命令を出しました。

「ミッキー! 出撃!」

 隊長の命令に、未来二郎は答えました。

「隊長! キンクコシラの体細胞を遠隔非破壊分析で調べ、弱点を理論的に検討した   

 結果、ソニケート砲が効果的と分かり、既に完成済みです」

「そうか! さすがミッキー! 頼んだぞ!」

「ただ、まだ、ソニケート砲の試射が終わっていませんので・・・・・・」 


 溜息をついた隊長は、仕方なく、次の命令を出した。

「それじゃあ・・・。キョウちゃん。出撃だよ」

 今日三郎は、何も考えずに、いや考えられないので、直ちにソニケート砲を持って出撃しました。そして、キンクコシラに言いました。万能翻訳装置付きのスピーカーで。

「キンクコシラさん! 人類を脅かすなら撃つよ!」

「なんでやねん! わし迷ってここ来たばっかりやねん。なーんもしてへんでえ。入ってあかんなら、立ち入り禁止とか立て札立てといてんかあ」

 不満そうにキンクコシラさんは、ぼやきつづけました。

「そもそも、怪獣がみんな悪者と決めつけなはるな! わしは善良な怪獣や。見た目で判断したらあかんで。それに、わしの名前は、キンクコシラちゃうねん。勝手に決めんどいてくれ。だいたいなあ、いきなり攻撃せんで、まず、外交交渉からやで。基本・・・・・・」


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