逆正夢

 部活動の稽古中。柔道場の畳の上で正座する横を指導者が通り過ぎながら、私の頭を強く殴りつけてくる夢を見た。


 どれだけ経った頃か。柔道場で正座する私の横を指導者が通り過ぎようとした。

 その瞬間、私の脳裏を先の夢がよぎり回避しようと身体が動いた。

 が、殴られるのではなく髪をクシャクシャするように撫でられただけ。

「なんだ?お前はおかしな奴だな」 

 身体を傾けた私を見ながら指導者は苦笑して、道場の外に去って行った。

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