僕と風俗嬢!④

崔 梨遙(再)

1話完結:1000字

 三十代前半、僕は恋人がいなかったので風俗通いをしていた。そして、お気に入りの女の娘(こ)が出来ると指名して通う。僕はその時、千佳という女の娘を気に入って、千佳を指名して店に通っていた。


 或る日、店に行くと千佳の様子がおかしかった。顔が赤くて、少しボーッとしている感じだった。抱き締めると体が熱かった。額に手を当てるとめっちゃ熱かった。


「なんやねん、めっちゃ熱があるやんか」

「大丈夫、熱なんか無いから」

「そんなスグにバレる嘘つくなよ」

「今日は頑張るねん、今週、ちょっと売り上げが悪いから」

「そんな高熱で仕事なんか出来へんやろ?」

「大丈夫、大丈夫やから」

「もう帰れや、帰って病院に行けや。ほんで寝ろ。明日も明後日も寝ろ。3日くらい休んだら回復するかもしれへん」

「今日頑張ったら、明日と明後日は休みやから」

「今日休んだら3連休やんか、ゆっくり休めるやんか」

「でも、今日は働きたいねん」

「ちょっとおいで」


 僕は店の責任者の所に千佳を連れて行った。そして、僕は財布の中身、お札を全て出した。ざっと数えたが、10万は超えていた。


「これで、今日は千佳ちゃんを貸し切れますか? 貸し切れるなら帰らせてあげたいんですけど。高熱があるみたいなんで」

「これはこれは、わかりました。千佳ちゃん、今日はもう帰りなさい。帰って体調を整えるんや、まずは熱を下げないとね」


 僕は強引に千佳を帰らせた。“絶対に病院に行け!”と強く言いきかせた。


 予定外の出費。当分おとなしくしておこう。そう思ってしばらく風俗にも行かず過ごしていたが、或る日、千佳から電話があった。


「どうしたん?」

「この前はありがとう」

「体調は?」

「病院に行って寝てたら治った」

「そうか、良かった」

「あのな」

「何?」

「デートせえへん?」

「え? またいつか店に行くで」

「違うやんか、デートやって言うてるやん」

「あ、プライベート?」

「うん、どこか行こうや」

「どこ行く? テーマパーク? 映画? 水族館?」

「うーん、全部!」

「1日やったら回りきられへんやんか」

「何回でもデートしたらええやんか」

「え? 何回でも? もしかして、この前のこと気にしてる? それやったら気にせんでもええで」



「ううん、そんなとちゃうよ。私、崔君のことを好きになったから。崔君さえよければ、何回でもデートするで!」







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