第2話

『一枚やったよー』

「こっちも終わりました」

ここまで数戦やってきたが、彼女は俺の数倍強い。

おそらく上位500人に入っているだろう。

「ちょっと聞きたいんですけど」

『どうしたの?』

「最高ランクいくつですか?」

『えーとね世界400位くらいだったかな?』

「...どうりで強いわけだ...」

『そーゆー君はどのくらいなの?君も相当強いけど』

「えーと一瞬だけ世界500位でしたね」

『なーるほどね。』

『そういえばお互いに名前知らないよね』

「そうですねー」

『じゃあ、自己紹介しようかな私は森田綾乃もりたあやの

「俺は霜月隼人しもつきはやと

『よろしく隼人君』

「こちらこそ綾乃さん」

こうして俺たち二人の関係が始まった。


『隼人くーん...勉強教えてぇ...』

「えぇ...教えられないっすよ...俺頭よくないんで...」

翌日、綾乃が話があると言われて、通話を始めた。そして、開口一番に勉強教えてくれ、だ。

『いーやそんなことないもんね!少なくとも私より年上だし!しかも同じ理系だし!』

「いやそーですけど...」

そう、実は綾乃は年下だったのだ。俺は今大学1年だが、綾乃は高3だった。

『いーじゃん志望は同じ大学なんだしさ』

そして、綾乃の志望した大学が俺の通っている大学と同じなのだ。

「まーそこまで言うならいいけどさぁ...」

『わーい!』

綾乃のうれしそうな声が聞こえる。

「流石に今日は遅いですし、明日俺バイトなんで明後日以降になりますけど、それでもいのなら」

『全然全然、大丈夫ー。にしてもー隼人くんちで勉強か~「え、どうしてそうn」じゃあおやすみー』

そうして電話を切られた。

「どうしてこうなった...」


「わー!ここが隼人くんの部屋かー!」

「…はぁ…」

翌々日、彩乃は本当に家に来た。

「ほーん。いいマシン使ってるねぇ」

「…勉強しに来たんだろ…?」

そんなこんなで勉強会(と言っても俺が教えるだけ)が始まった

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