漆黒のキャンバスに手を伸ばして
まみれ
プロローグ
きっと、みんなはわかるのだろう。
この気持ちが。この息が詰まるような感覚が。
みんなはどうやって知っているんだろう。
言葉って、誰から学ぶんだろう。
--わからない。
なにも、わからない。
全部、夢の中みたいだ。
夢みたいに朧げで、自分のことだと、忘れてしまいそうになる。
そんな時、君に会った。
君は知っている。私の知りたいことを。
そして、君の知りたいことを、私は教える。
言葉を、知る。
心を、知る。
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