朝焼け色の空

功琉偉 つばさ

朝焼けと影

朝焼け色の空


早起きしたら


早起きできたら


まず空を見る


空が晴れていたら気分が良くなって深呼吸をする


少し冷たい空気が体を起こす


どこの空気もみんな窒素と酸素とアルゴンと二酸化炭素のはずなのに


空気が新鮮で美味しく感じられる


誰にも邪魔されない


太陽が昇る前の


学校に行く前の静かな時間


夜明け前の空の一番暗い


誰の視線を感じることもなく


一人の時間を過ごせる


一番和やかな時間



太陽が次第に昇ってくる


空がどんどん赤く染まっていく


そしてしらんでいく


夏よりも冬のほうが見やすいかも


空を眺めていると自分の影がどんどん濃く、短くなっていく



早めに学校へ行ってみる


電車の中はとても空いていて静かだ


窓の外を見ると


朝焼けに包まれて赤くなった屋根の家が見える


懐かしい歌を思い出す


あの歌は夕日だと思うけど


今は朝日


次第に眩しくなってくる


太陽の光が熱を帯びてくる



一番に学校につく


鍵が運良く空いていると


中はいつもの喧騒がない静かな空間になっている


少しさみしい感じがする


でも今の空間は独り占め


いつもは聞こえない時計の音や


自分の足音、靴箱のロッカーを閉める音が響く


フローリングの少し甘いような…そんな匂いがする



一人の教室は太陽が眩しい


机と椅子の影が長く伸びている


東側の窓からは昇り始めてきた少し低めの位置にいる


太陽がニッコリと微笑んでいる



朝焼けの影


少し伸びているそんな影


夕日の時よりも全然さみしくない


そんな朝


さあ今日もまた一日が始まる





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

朝焼け色の空 功琉偉 つばさ @Wing961

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ