第15話

缶コーヒーを飲みながら順番を待っていると・・・店員が近寄ってきた。


「お客様、他の男性とデートが決まってしまいました!」


やはり、そうだったか・・・そうだろうな~そんな予感がしていた。


「さて!どうしようかな~」と考えていると、店のドアが開いた。


見ると店員と女性が一緒に入ってきた。女性の見た感じは、若い感じがした。


女性は、店員が案内する奥の部屋へと入っていった。


「んっ!なんだ?」と思っていると店員が近づいてきて「今の子どうですか?」


どうですか?と言われても意味がわからなかった。


「聞くは一瞬の恥。聞かぬは一生の恥」と言う感じで「えっ!なにが?」と聞き返した。


「これから登録する女性です。お互い新人同士お話でもいかがですか?」との答え。


なるほど~店員が連れて一緒に入ってきて奥の部屋に入るのは、これから登録する女性なんだ~と知った。


おいおい!チョッと待てよ!男と登録する時の待遇が違わないかい?


俺が登録する時なんて、受付のカウンターで立って書かされたぞ!?


「奥の部屋でゆっくりと書かせてくれ」と言わないが、せめて座って書かせて欲しかった。


そんな事を思っていると、ドアが開いた。男だった。


男は、入ってくるなり店員に「どんな感じ~」と聞いている。常連らしい。


店員も「登録中の女性が奥にいます」と状況を説明していた。


確かに自分が来る度に見る顔だった。今いる男性客の中にも前に来た時に見た顔がある。


自分も連日来ている。「こんな風に顔を覚えられるのかな~」と思っている自分がいた。

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出会い喫茶物語 ニート「キムチ」 @kimchi17

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