頼むから静かにしてくれ
ベッドで目をつむる。疲れた。頭が痛い。右脳から額の右側に、一筋の激痛が蠢いている。疲れた。疲れた。ただ、眠りたい。安らかに、眠りたい。頭が痛い。ずきずきと、神経を削り続ける。僕はただ眠りたいのだ。すっ、と、眠りたいのだ。どうして眠れないんだ。頭が痛い。疲れた。何も感じたくない。僕を無の世界に連れて行ってほしい。眠りたい、いや、今すぐ気絶したい。僕を痛みから解放してほしい。あぁ、うるさい。わめかないでくれ。僕は寝たいんだ。大きな声を出さないでくれ。頼むから。僕を放っておいてくれ。僕を静かな世界においてくれ。僕を寝かせてくれ。頭が痛いんだ。疲れたんだ。なんで眠れないんだ。こんなに疲れているのに。こんなに苦しいのに。どうして眠れないんだ。どうしてどんどん頭が冴えてくるんだ。僕の体には眠りが必要なのに。今すぐに必要なのに。なんでだ。なんでなんだ。僕はいつまでこんなことをしていればいいんだ。早く眠りたい。何も感じたくない。安らかに眠りたい。どうして、どうしてだ。あぁ頭が痛い。うるさい。もういっそ、死んでしまいたい。はやく解放されたい。僕を寝かせてくれ。僕をそっとしてくれ。僕は疲れたんだ。疲れたんだよ。だから、大きな声をださないでくれ。そっとしてくれ。頼むから、静かにしてくれ。そういえば、レイモンド・カーヴァーが、そんな作品を書いていたな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます