もしこれがドラマならこれから家族でどう向き合っていくか、衝突しつつもそれぞれが納得し、全員で新たな一歩を踏み出すような結末へと向かっていくのでしょうが、ちょっと暗いようなモヤモヤした状態で終わるというのは何だか短編のある種の良さな気がしました。
ノンフィクションのような感じと読み易さで絶妙な没入感があって良かったです。この手の物語を面白いと言っていいのかは分かりませんが、読み終えた後のバットエンドでもハッピーエンドでもない何とも言えない感覚と続きがあるようで終わる感じが個人的には好きでした。
短編が丁度いい、短編で読むべきと思うような物語をありがとうございました。
作者からの返信
丁寧で、心が温まるコメントありがとうございます。
主人公とその家族の人生がこれからも続いていくことを想像して欲しく、含みのある終わらせ方をしたので、そのように感じていただけたこと大変うれしく思います。
『短編が丁度いい、短編で読むべきと思うような物語』
佐武ろく様からいただいたこの言葉が、とてもうれしかったです。
またご縁がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
編集済
初めまして、はづきです。
この度は自主企画へのご参加ありがとうございます。
お母様の異変から、全てが変わってしまった……
家族の形が、変わってしまった。
戸惑いと葛藤――主人公とお父様がこの先14歳になってしまったお母様をどう受け入れ、どう一緒に生きていくか。一口では「大変だ…」とは言えないお話でした。
千佳とのやり取りで、自分自身は『トモくん』ではなく、『新くん』という自分の名前があるんだという描写。
ずっと『トモくん』って呼ばれ続け、苦痛だっただろうに。
お母様のことが気がかりだけど、学校に行かないといけない。
一歩前進したかのような終わり方でとてもよかったと思いました。