名もなき零葬の吟遊詩人~戦場帰りの詩人はVTuberとなり心安らぐ物語を紡ぐ~
霊山
序 戦乙女
市民の憧れであり、穢れを知らぬ乙女とも言われる。
少なくとも、一般的な認識ではそうである。
例外はない。
たとえ逃げようとも、その運命は変わらない。
彼女たちの最期には何も残らず、何も残せない。
――ただ一つの例外を除いては。
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