俺にはヒロインが多すぎる!
ニンジン
第1章 出会い
第1話 始まり
「やった…やったんだ俺は! 」
俺こと
――そうここから俺の花の学園生活が始まる。
そう思っていた。だが、現実はそう甘くないらしい。入学してから1ヶ月、彼女どころか友達すら居ない。
完全に孤立してしまったのだ。その理由は明白だ。入学式のあった次の日から、努力の代償か風を引き3日ほど休んでいた。
クラスの雰囲気が出来上がるのには3日という時間は長すぎたのだ。おれが復帰した頃にはもう遅かった。
そこから、クラスの流れを掴めずに孤立してしまったのだ。
「はぁ……こんなはずじゃなかったのにな」
と誰にも聞こえないような声で呟いた。
周りではクラスメイトたちの楽しそうな声が聞こえてくる。もし、自分がそこにいたらと思うと悲しくなってくる。
楽しそうな声を出している奴らの中に一際目立っているやつがいる。
――彼女の名前は
だが、俺は知っている
――なんせ俺と
中学時代の彼女は教室の隅で本を読んでる大人しいやつだった。まぁ、その当時でも美人なことで有名だったからよくほかの男子から告られていた。何を隠そう俺自身も
だが、俺は羨ましいし憎いのだ。自分と違い高校デビューを果たした
中学校生活の3年間偶然にも同じクラスだったのだが、
もし、俺が
そう思いながら
「はぁ……」
とまたしてもため息をついた。わかっているのだ。もし風邪で休んでいなかったとしても俺は――
――――――――――
そんなことを考えながら今日をすごしていると、もう放課後になっていた。放課後は教室に残って騒いでるやつが多くいるので俺は皆がいなくなったのを見計らって教室から出るようにしている。
だが、今日の俺は違った。あろうことか机に伏せて寝てしまったのだ。
寝てからどれぐらい経っただろうか。聞き覚えのある声が目の前から聞こえてくる。いつも教室で嫌なほど聞こえるあの声が。
「ふふふ……こんなところで寝てるなんて、可愛いわね」
やはり、聞き覚えのある声だ。今日も俺はこの声を聞いた。
――そう、夕凪碧の声だ。
なぜ、
俺は自分の顔が熱くなるのを感じた。
おいおい、嘘だろあの夕凪碧が今俺の前にいて俺に可愛いって言ったのか?
別に俺は顔が特段良いわけでもなく運動も特段できる訳では無い。唯一出来るのは勉強くらいだ。そんな俺に彼女アイツは可愛いと言っているのだ。
早く帰りたい。俺はそう思うのだが
このままだと俺は恥ずか死してしまう。どうにかしなければ。
そんなことを考えているとまた声が聞こえてくる。
「好きよ……私の王子様」
その声を聞いて俺はもう我慢の限界だった。俺は勢い良く頭を上げ起き上がった。
―――あとがき―――
どうも初めましてニンジンです。
今回が初めての投稿となります。
初めての投稿ということもあり拙い文章だとは思いますが、楽しんでいただけると幸いです。次回に関しては投稿日は未定です。ただでさえ遅筆なので2週間以内に出せればなと思っています。間に合わなかったら気長に待ってくれるの嬉しいです
もし面白いと感じたらフォローや☆、感想を書いてくれるとモチベに繋がります。
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