第6話冒険者ギルドにて

「ほらソラ行くぞ」


「ギルドって年齢制限とかないよね?」


「ないけど、危ないって思われたら流石に止められるよ」

「ギルドも未来ある若者が無駄死にするのを快く思っていないからね」


「兄ちゃんはどうやって?」


「保証人が強いし人望もあったからな、余裕で行けたぜ」


 ︎︎決め顔で親指を突き立てた


「保証人は必ず必要なの?」


「いらないくらい強ければ別だけどいた方がいいね、」


「兄ちゃんやってくれる?」


 ︎︎なんだコイツ可愛いな


「もちろんだとも!兄ちゃんを頼りなさい」


「よし行こー」


 ︎︎おかしい、甘えてくれなくなったぞ?反抗期かな?・・・甘えてくれたこと無かったわ






「すいませーん」


「新規登録ですか?」


「はい、この子の登録できますか?」


「・・・随分幼く見えますが年齢は」


「14歳です!」


 ︎︎※実際には10歳です、僕は12歳です


「・・・そ、そうですか」


 ︎︎職員のお姉さん顔ひきつってるわー


「保証人はあなたでよろしいのですか?」


「あ、はい」


「ギルドカード、または身分証明書をお預かりしてもよろしいですか?」


「はい、ギルドカードです」


「はい、確認させてもらいますね」


「兄ちゃん、あれなに?」


「あー、あれはガラス鏡って言ってな、ギルドカードを上に乗せると名前、ランク、やってきたクエストなんかが見れるやつだ」


「顔とかはないの?」


「ないな」


「じゃあどうやって本人確認できるの?」


「ギルドカードを作る時に血と指紋が必要でな、後で確認されるよ」


「へーすげー」


「確認が終わりました、指紋確認させてもらってもよろしいでしょうか?」


「もちろん」


「ではここに手を置いてください」

「ありがとうございました、本人であることが証明されたので保証人になることが可能です」


「彼の登録お願いしても?」


「了解いたしました」

「お名前を書かれてからここに手を置いてください、それが終われば人差し指をこの中に入れてください」

「文字が書けなければ代筆しますのでお伝えください」


「文字はかけます、ここに書けばいいんですよね?」


「お預かりいたします、ソラ・ローグ殿これより冒険者の一員となりますので、それに理解を持った行動を心がけてください」


「わかりました」








「これが薬草でこっちが毒草」

「よく似ているけど毒草は根元が青紫で、薬草は緑だ、よく見たら分かるから油断するなよ」


 ︎︎僕たちは今、薬草採取のクエストをしている、基礎中の基礎で忘れてはいけない初心者冒険者は必ずやるクエストだ


「毒草でも毒を消せるって聞いたことあるけどあれはどうゆう原理なの?」


「あれは毒と毒の強さが同じで総消し合うことで消えるんだ、優秀な医者でも失敗する場合のある危険な治療法だからどんな時でも試すなよ」


「分かった」


「じゃあ次は───」






「疲れたぁぁ」


「初クエストおつかれさん」


「ねぇーにいちゃーん、魔法使たぁーい」


「突然だな、専門の学校行けば使えるよー」


「嫌だ!今すぐ使いたい!」


「知らないよ、頑張って学園行けば?貴族様んとこは確か魔法の勉強あったはず」


「男のロマンだぜー?使いたーい」


「兄ちゃんは女の子なので分かりませーん」


「矛盾してる」


「知ってる」


「兄ちゃんどっちなん?」


「さあ?」


「教えてよー家族でしょ?」


「これは母親との約束なんだ、男女関係なく添い遂げると決めた相手にだけ言っていいよって」


「いいじゃん教えて」


「だめ」


「やだ」


「二度と起きれない眠りにつかせるぞ」


「こっわ!おやすみ!!」


 ︎︎そう言ってすぐに布団を被って寝た


「はいはいおやすみー」







「一生添い遂げる、か」

「そんな相手出来るわけないのにな・・・」


 ︎︎窓を開け、夜景を見ながら誰にも聞こえないほど小さな声で呟いた







「ペング様!髪に白髪が混じっています!ストレスか?何かご不便をおかけしたでしょうか!?」


「大丈夫だよ、部屋を変えたからここの環境に慣れていなくてこうなったんじゃないかな?君たちには何も不安を覚えていないよ!」


 ︎︎この頃だけは純粋に笑顔を浮かべることが出来たなー

 ︎︎半年もたたないうちに変わったけど・・・


「ねぇあれって、呪われているんじゃない?奥さんも最近倒れたし、やっぱり関係していると思うの!」


 ︎︎ボソボソと喋るメイドたちの声はよく僕の耳にも聞こえてきた


 ︎︎少ししか無かった白髪は、髪全体の半分以上に増えていた

 ︎︎切っても切っても変わっていくこの髪は本当に呪われているのではと、僕は自分自身を恨んだ


 ︎︎1年経つ頃には完全に白髪に変わっていて、目も左は灰色、右は藍色のような色に変わった


 ︎︎目は、見た目が変わるだけでなく左目は白黒の世界しか見ることが出来なくなった


 ︎︎その事は誰にも言っていない、言ってしまったら呪いと言われ、最低限しか関わってくれないこの人たちは、どう変わってしまうのか


 ︎︎そんな恐怖から逃げるために剣を始めたのかもしれない


 ︎︎それでも剣は好きだったから、剣を振っている最中や、人と試合をする時、僕は自分が普通ではないという事実を忘れられた


 ︎︎髪色などが変わってから、絶望を覚えてから恋をする物語の主人公ヒロイン達を羨ましく、そして妬ましく思った


「こんなの夢物語だ、他人に自分の人生を預けるなんて、自分の全てを認めて貰えるなんて、してくれる人がいても僕が信用出来ない・・・」


 ︎︎そこから成長しても、信用出来る人が出来ても、僕は全てを話せなかった、





──────────────────────


昨日、一昨日、どちらも投稿することが出来ませんでした!!

本当に申し訳ない

忙しくて、明日投稿できるか分かりませんが頑張ります!

明後日は必ず出します

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る