母、とうとうホラーに手を出す

明鏡止水

第1話

本日も介護のお勉強、してまいりました!


お仕事といえばお仕事なのですが、どうしても下手(したて)に出て先輩達に気に入られよう、という小者の性格が出てしまうので。


「Yさんについてくれる?」


とOさんに指示をされれば、


「こちらで口腔ケアを学ぶよう言われてきました……」


とおずおずと。


〈私! 学ぶ気あります!〉


〈これからこちらであなたさまに付くっス!〉


とYさんの前に現れる明鏡止水。


じぶん、やる気はともかく学ぶ気はあるっス!

お願いします!


と遠回しに自分の心を介護に向かせている自分がいます。


さて、二日間和室にこもり、出てきたかと思えば昭和の流行歌の番組をBGMにスマホで漫画を読み、今夜に至ってはネトフリ起動して、ずっと避けていたホラー映画を見始めたマイ・マザー。


母よ。いったい、どうした。


お徳用チョコレートのクランキーを食べながら事故物件を題材にした映画を見ている様子。



きになる。でも、一緒に見るにはちと、私の中でまだ、わだかまりがあるんや!


ホラー映画見るの、ホント、珍しい。

前に見たいものがなくてつまんない、とネトフリのチャンネルをカチカチしていた時に、


「ホラー観ればいいじゃん」


「いや」


って言ってたのに。


花より団子ファイナルとか、ホーム・アローンで有名な子役の子が出る映画とか、ジェイソン・ステイサムの出演映画。他には妻が夫に復讐するドラマとか見ていて。


とうとう、残ったジャンルがホラーだけになっちゃったのかな。


今後帰宅するたびに母がホラー映画見てたらなんかワクワクするな。なんでだろう。


ちなみに明鏡止水はホラー映画苦手です。


見たい時とそうじゃ無い時の温度差が激しくて、必ず夜中のトイレ。夜間のお風呂は怖くなりますね。


ところで、今月は39.9の熱で1日休んじゃったから皆勤手当が貰えないのです。あの時はカクヨムの皆さんやポカリを買ってきてくれた両親たちのおかげで生きられました。ありがとう。


優しい先輩が欠勤届けの書き方と、振り替えで出勤することもできるけどどうする? 初めだし、今回はゆっくり見送る? と心配してくれました。


当初はうーん、と考えて、今回は見送ります。

とお返事したのですが。

頑張って連勤して、取り戻そうかな!

と後半思い始めたら。

残りの休日に出勤すると、7連勤とかになるので。


それだと体力のない明鏡止水は、たぶん3連勤目でいつもどよーん、なのに。6や7なんて、ちーん、って感じですよ。逆にスイッチ入っちゃえばいいのか。


やる気スイッチというよりは感覚がバカになるスイッチかな。


……今回は先輩が気を遣ってくれているので、甘えてしまおう。そうしよう。


そして、改めて今の先輩についてよかった!

ビシバシ言う人だったらこんなに心穏やかにカクヨムたぷたぷとたっぷしていません。


ところでですね。


明鏡止水は、介護の現場で「ぜったいに必要なんだけれど、利用者さんが辛そうだぜ……っ」という。

とある光景に遭遇します。


あ、お食事中の方、

あとで読んでくださると助かります。




摘便、というやつです。

あれ、苦しいとか痛いとか通り越して。

「んんん! ぎゃー!」

だと思う。

なんだったら私の心がぎゃー! と利用者さんに同情している。

私は幸い便秘で苦しんだり医者にかかるまでになったことがないのでね。


あの光景見ると摘便できる介護職員さんとか看護師さんすげえー、なのですが。

まあ、利用者さんのその時の、顔よ。

ぐわあああ!! っていう表情。


私、将来何歳まで生きるだろう、摘便とかされちゃうのかな。それとも早死にしたり、急に病気になってストーマ? とか作ったり付けたりするかもだし。いろいろ考えます。


人生、新しい環境に飛び込むといろいろ見ちゃうよね。今後習っていくおむつ交換、明鏡止水はできるようになるんだろうか。

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母、とうとうホラーに手を出す 明鏡止水 @miuraharuma30

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