348_同じお祭りの後で

前日、僕は会場にいた

頭を下げるばかりだった

前日、彼は会場にいた

催し物は大盛況だった


今日はみんなでお祭りの後片付け


僕は黙々とゴミを拾っていた

彼は嬉々とゴミを拾っていた


実は僕はゴミを捨てていた

実は彼はゴミを捨てていた


中身に違いはない

僕はひとつの使い捨て容器

彼はおおくの使い捨て容器

数なんてわかりゃしないけど


汚らわしい僕

清々しい彼


この催しものは大盛況だった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る