流れる川を韓信は眺める。

ふと、後ろに片膝をつくビーバーたちが現れた。

「韓信様、計略成功お見事でございました」

ビーバーたちは人の姿に戻り、改めて礼を取る。

「蜂須賀殿、あなた達のお陰で『嚢沙之計』は見事に成功しました」

「それにしても、あなた達の堰止めのスピードは見事でした」

韓信はただただ感服した。

「我ら蜂須賀衆は元来水運業を営んでおりまして、川の事には多少の知識がございます」

「この姿に転生したのも、運命だったのかもしれませんな」

そう話すと、蜂須賀小六は部下と共に笑う。

「さすがは一夜城を作った御仁ですな」

孔明が笑いながら会話に入ってきた。

「孔明殿のウェザーコントロールは素晴らしかったです」

「いえいえ、韓信様も水魔法を使って洪水の起こる方向を操作していたのは素晴らしかったです」

ふたりは策の成功を讃えあう。

「さて、こちらは作戦通りレッドキャップの足止めに成功しました」

「官兵衛殿、次は頼みますぞ」

孔明は水没した砦を見ながら呟いた。

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