代表作

なんてことだ。

ヤケクソで書いた下ネタ作品がいつの間にか僕の代表作になっている!


そもそもなんでこんな作品が目に留まるんだ!


そう思った僕は、星をくれた人たちのアカウントへ飛んだ。

共通の自主企画に参加している。


そうだ、思い出した。

あの日、僕はカクヨムの自主企画を眺めていて、ショート募集の企画を見つけて書こうと思ったのだ。


かなり個性的な募集の仕方だった。

そうか……もともと同類が集まりやすく、星を気軽につけられる手練れが多い参加層だったのだな……。


侮っていた……

ヨム側の貪欲さに……


1000字とはいえ、よく目を通したよ……


だが、良く言えば、密度の高いものを書けば、読者を喜ばせられるということだ。

創作においての大切なことを学んだ気がする。


……


さて、フォローしているとある漫画家さんが、食っていくためにエロを書き、読者からラブシーンのダメ出しをくらったというのを見た。


絵は一発でわかる分、大変だよね。

小説は小説で、ラブシーンは語彙が難しいと感じるよ。

きっとその分野の小説を読めば、描写力はあがるんだろう。

でも、お勉強するにしても、そのシーンまでのあれやこれやがぶっちゃけ面倒なのだよ。

だから色々すっ飛ばして、肝心なところを見に行くのだが、先日は百合漫画を勉強のために見にいった。


うーん、なんか、痛そうだなその指の動き。

一般女子はそれでいいんだろうか。

描いてるのは男性だろうか。

まあ、人さまのがどうのこうのじゃない、自分の肥やしになるのを探すのだ。



いや、何をしてるんだ僕は。

エロ作家になりたいんじゃないんだ。

児童向けのファンタジー作家になりたいんだ。


不思議な世界で仲間と共に、喜び、悲しみ。

ときに別れを乗り越えての、人間讃歌の成長物語。


こんな下ネタを書いてる場合じゃないんだ!!


僕は……自分の代表作を自分で取り返す!!


そう決意した。

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