2024/05/16『郷愁』ってなんで温かい気持ちになるのだろう?

柴 りょう

『郷愁』ってなんで温かい気持ちになるのだろう?

イシグロカズオの『日の名残り』を読み終わったとき、

「なんか、すごくいいなぁ」ってため息が漏れたんです。


どうして、ここまで心惹かれるのだろうか?を言語化することで皆さんにこの感動を共有できるかもしれないって思いつき、

面白がってみました。


今回、『郷愁』なぜ過去に思い馳せると心が温かくなるのだろうか?

を深掘りしていきます。


良い郷愁=温故知新

こころを強くするために、過去を尊び学ぶ。なぜならば、今を生きる我々は不条理に対して抗うor受け入れるか、という選択をせざる追えなくなった際に、過去が現代と地続きであることを忘れ、こころを置き去りにし、真実のみが正しい選択であると思いこみ冷静な判断ができなくなってしまう


少しわかりにくいですよね💦

噛み砕いて説明していきます。


かつての栄光が失われてゆく_ただし、温和で 優しく 静かに。

そこで生まれた人の営み、文化、歴史を尊ぶことでふと、ある仮説が生まれました。


それは、<小さな系> 

消費税、肖像権、サッカーランキング予想など・・・ある単体の分野においては、専門家でも2,3年後の世界を予想できるかもしれない__

しかし、<大きな系>

あまりにも膨れ上がったこの複雑な世界の未来なんてわかるはずもないではないか!

これが正しい!これが道理であり、真実なのだ!と考えられていたことが、2,3年後には当たり前ではなくなった世界に僕たちは生きているんだ。


だからこそ、自分の美徳や信念、倫理、品格を保持し続けることが大切なのではないか?


『行動のある澄みきった良心は人の心を強くする』

これが僕の倫理であり、その基盤が揺らがないように日々の行いを見つめて、習慣化していくしかないと考えています。


しかし、人間は後悔するものです。

それでも、過去を微笑んで受け入れる時がくれば、前を向くことができる。

人は過去の出来事を あれはあれでよかったのだと 認めてあげないことには、前には進めないのだから。


良い郷愁とは、『温故』(古きを訪ねた)後には必ず

『知新』(今の自分を見つめ直すきっかけになる)がなければいけない。


『温故』と『知新』この二つが気持ちよく交わったからこそ、

「なんか、すごくいいなぁ」と幸せなため息が漏れたんじゃないかな?


 今回は読書感想で面白がってみました。

 ご愛読くださりありがとうございました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

2024/05/16『郷愁』ってなんで温かい気持ちになるのだろう? 柴 りょう @siba0101ryo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ