第42話 おしりペンペン③
どうすれば同じクラスの女子生徒・村内琴音のお尻を叩けるだろう――オレ、吉永隆輔はここ最近ずっとそんなことばかり考えていた。
今のオレは彼女のお尻をペンペンしたくて仕方ないのだ。
そもそもそんな願望を抱くようになった原因は、妹の彩実と花帆のお尻をペンペンしたことにある。
あの行為によってオレはすっかり女の子のお尻をペンペンする魅力に取り憑かれてしまった。
それで今度は最近気になっている女子生徒のお尻を叩きたくなったというわけだ。
「あ~村内のお尻を叩きたい……ペンペンしたい……」
もちろん女子なら誰でもいいわけではない。叩きたいのは村内琴音のお尻だ。
どういうわけか彼女はオレの言うことを疑わないので、適当な嘘をつけば叩けるかもしれない。
だが、その“適当な嘘”が思い浮かばないず悩んでいるのだ。
まず彩実や花帆と同様の作戦は難しいだろう。
『忘れ物をしたらおしりペンペン』という嘘で騙すにしても、真面目な彼女は忘れ物などしない。
仮に忘れ物をしたとしても、単なるクラスメイトがそのことに対してペナルティを与えるというのは無理がある。
だから他の理由を考える必要があるのだが……その理由がどうしても思いつかない。
だけど、彼女のお尻は叩きたい。
そんな思春期特有のリビドーのせいで、勉強も何も手につかない状態だった。
(やっぱり諦めるしかないのかなぁ……)
すっかり諦めモードになりつつあるオレ。
しかし数日後、まさか村内琴音のお尻をペンペンする機会が本当に訪れようとは――この時のオレは知る由もなかった。
◇◇◇◇◇
とある休日の昼下がり。
昼食を済ませオレは、食後の運動も兼ねてアテもなく街中をぶらぶらと散歩していた。
天気もよく風も穏やかなので、散歩するにはちょうどよい気候だ。
こう天気がよいと普段は行かないような場所にも行ってみたくなる。
何だか遠くまで行きたい気分だったため今日は自宅から離れた場所までやって来たのだが……オレはそこで予想外の出来事が起きているのを目撃することになった。
(あれは……村内?)
前方に村内琴音の姿を見えたため、その場に立ち止まる。
村内は部屋着と思しきスウェットに長ズボン姿で、手にはコンビニの袋が握られていた。
おそらく自宅近くのコンビニに買い物に行った帰りだろう。
ちょっとした買い物だから部屋着のまま外出したのかもしれない。
それはよいのだが、問題は彼女が現在陥っている状況だ。
なんと村内は三人の不良に絡まれている最中だったのだ。
(な、何だ……? 何で村内が男に囲まれてるんだ?)
がたいの良い男三人に囲まれ、恐怖で体を震わせる女子高生。
村内が何をしたのかはわからないため、もしかしたら彼女にも非があるのかもしれないが、それでも大人の男が複数で女子高生一人を取り囲む様は見ていて気分のよいものではない。
気づけばオレは村内を助けるため、揉め事の渦中へと飛び込んでいた。
「む、村内! 悪いけど、ちょっと付き合ってくれないか?」
「よ、吉永君!? どうしてここに!?」
オレの姿を見て混乱する村内。目の前に突然クラスメイトが現れたのだから驚くのも無理はないだろう。
詳しい事情を話したいところだが、あいにくそんな時間はない。
今も不良たちが何やら騒いでいるが、聞いている余裕などなかったため、ほとんど耳には届かなかった。
村内の腕を掴み、そのままダッシュする。不良たちとケンカになったら勝てるわけがないからだ。
情けないが、オレには彼女を連れて逃げることしかできない。
そうして脇目も振らずに走り続け、やがて街はずれの小さな公園に到着する。
「な、何とか逃げ切れたか……?」
呼吸を整えながら周囲を見回してみるが、公園の近くに人影はなかった。
逃げ切れたと考えてよいだろう。
「よかった……とりあえず安心だな……」
村内の腕を離し、ほっと胸を撫で下ろす。
そんなオレに、村内がおどおどと話しかけてきた。
「あ、あの……助けてくれてありがとうございました。でも、どうして吉永君があの場にいたんですか?」
「ああ、散歩してたら偶然見かけたんだよ。村内こそ何があったんだ? 不良に絡まれてたようだけど……」
「あれは私が悪いんです。実は最近寝不足で注意力が散漫になってまして……うっかりあの人たちにぶつかってしまったんです……」
「あいつら、そんなことで怒ってたのかよ……理解できねぇな……」
怒りの沸点が低い人というのは一定数存在するものだし、普段は温厚な人でも機嫌の悪い時はちょっとしたことで怒ってしまったりもするだろう。
しかし、ぶつかっただけで絡むのはさすがに大人気なさすぎる。
女子高生がぶつかったくらいでは大した実害があるわけでもないのだから、笑って許してやればよいと思うのだが……。
「……ま、何にせよ無事でよかったよ」
「はい……正直怖くて足がすくんで動けない状態だったので本当に助かりました。何かお礼をさせてください」
村内が深々と頭を下げ、礼がしたいと主張してくる。
「いや、別にお礼とかしなくていいけど……」
特に礼をしてほしいわけではなかったため、やんわりと断わろうとしたのだが……ここでオレは今がチャンスなのではないかと思い至った。
(待てよ……今ならアレができるんじゃね?)
ずっとしてみたかったこと――すなわち村内のお尻を叩くという行為。
普段なら絶対にできないことだが、今ならできるかもしれない。
この千載一遇のチャンスを逃したくはなかったので、オレはさっそく出任せを言って村内を騙すことにした。
「それより村内……今から大事なことをしなきゃならないんだ」
「……大事なことですか?」
「ああ……さっき不注意で人にぶつかったって言ったよな?」
「はい。眠くてぼうっとしていたので、ぶつかってしまいました……」
「その場合、近くに居合わせた者がぶつかった人のお尻をペンペンしなきゃならないと日本の法律で決まっているんだよ!」
「ええっ!?」
村内が驚きのあまり声を上げる。
この反応は彩実や花帆とまったく同じだ。
本人にとってはそれだけ衝撃的な事実なのだろう。
……まぁ、本当はそんな法律など存在しないのだが。
「さぁ……早くズボンと下着を脱ぐんだ!」
「こ、ここで脱ぐんですか!?」
「そうだ。ここなら人もいないからちょうどいいだろ」
「そ、そうかもしれませんけど……」
恥ずかしそうに頬を染めて、もじもじし始める村内。
他に人がいないとはいえ、さすがに屋外で下半身を露出するのは抵抗があるようだ。
だが、今さら「嘘でした」なんて言うことはできない。
オレは心を鬼にして強引に脱がすことにした。
「自分で脱げないなら、オレが脱がしてやるよ」
「や、やめてください! 自分で脱ぎます! 脱ぎますから……」
そう言って、涙目になりながら村内がズボンと純白のパンツを足首まで下ろす。
きれいなアソコが丸見えになったが、彼女はすぐに手で大事なところを隠してしまった。
「……じゃあ後ろを向いて、そこの木に両手をついてくれ」
もう少し村内のアソコを見ていたい気もしたが、今回の目的はお尻を叩くことなので、アソコを堪能するのは諦めて後ろを向くよう指示を出す。
「うぅ……はい」
村内は顔を真っ赤にしながらも、指示通りに後ろを向き、目の前の木に両手をついた。
それにより村内琴音のぷりんとしたお尻がこちらに突き出される。
小さいが肉付きがよく丸みを帯びたお尻は、その辺のグラビアアイドルのヒップよりも魅力的に思えた。
(や、やった……村内のお尻だ)
同じクラスの美少女のお尻を至近距離で拝むことができ、オレは興奮を抑えられなくなる。
早く叩きたいところだが、まずは視覚で楽しむことにした。
(……それにしても本当に肉付きいいな。まさに食べごろだ……つーか、もう食べていいよな?)
目の前に「食べてください」と言わんばかりの成熟したお尻があるのだから、欲望のままにかぶりつきたくのも無理はないだろう。
だが、村内の次の一言でオレは、はっと我に返るのだった。
「あ、あの……恥ずかしくて死にそうなので早くしていただけると助かります」
「あ……悪い……」
明るい屋外で下半身を露出している今の状態が相当恥ずかしいのか、村内はもう全身が真っ赤だ。
先ほど不良に絡まれた時は恐怖で震えていた彼女だが、今は羞恥で震えている。
16歳の女の子が昼間に屋外で下半身を露出させられているのだから、羞恥の念を抱くのも無理はないだろう。
だが、お尻丸出し状態で顔を真っ赤にして恥ずかしがる村内の姿は非常に可愛らしく、いつまででも見ていられるような気がした。
(もう少しこの状況を楽しみたいところだけど、人が来ても困るしな……早いとこ終わらせるか)
人が来てしまう前にお仕置きを済ませることにしたオレは、さっそく村内のお尻を叩き始める。
もちろん痛くないようにぺちぺちと軽く叩く程度だ。
「うぅ……まさかこの
高校生になってまでお尻をペンペンされることがよほど精神的苦痛となっているのだろう。
彼女の羞恥心はすでに限界に達しているようだった。
だが、顔を真っ赤にしながらも必死に羞恥心と闘う女の子はとても可愛らしい。
村内のような美少女なら、なおさら魅力的だ。
この姿を見るために、お尻ペンペンというお仕置きを執行していると言っても過言ではない。
もちろんお尻の感触を楽しめるのも嬉しいが、女の子の恥ずかしがる姿も充分すぎるほどに目の保養となるのだ。
(村内……まじで可愛いな。天気がいいから散歩してただけなのに、まさかこんな素敵な休日になるとは……)
それからしばらくの間、人のいない小さな公園でオレは村内琴音のお尻を叩き続け、彼女のお尻の感触と羞恥する姿を楽しんでいた。
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