第25話 合格発表
「お姉さん、大丈夫ですか?」
「ええ。助かったわ。それにしても、あなたすごいわね。」
「ちなみに、合格してそうですか?」
「これで合格していなければ誰も入学できないわよ。」
「そうですか。なら良かったです。」
「さて、こんなところでいつまでもいては、怪しまれちゃうわ。元居た場所に戻りましょ。」
「とは言ってもここは後者の影ですけどね。」
「それでもよ。絶対に邪推してくる奴がいるわ。」
「そうですかね。」
「そうよ。」
訓練所に戻ると
「エル様、どこに、何をしに行っていたのですか?」
ルナは笑顔だった。怖くなるほどに。普通の人なら圧を感じるだろう。普通の人なら。しかし、過去を思い出したエルにはわからないのである。
「このお姉さんの傷を治してた。お姉さんが強くて無手を弱弱だけど使わされたから。」
「っ!エル様が使うほどですか。本当ですか?」
「ええ。あっているわ。ちなみに私の名前はアンよ。」
「へえ。アンって呼ばせてもらっても?」
「ええ。いいわよ。」
「私もアンと呼ばせていただきます。」
「それより、エルと一緒にいたってことはあなた強いのよね?」
「あの目の下に隈がある不健康そうなおじさんに勝てるほどにはですが。」
「...っ!」
「はぁ、ルナ。無手を使ったな?」
「いえ。」
「おい、こら。目をそらすな。」
「相手の道具のみですので。」
「人体に使ってないならまあいい。」
「ルナが倒したのって2番目に強い人よね」
「そうですね。」
「驚かないのって。私を倒した人の近くにいる人なんだから強くて当たり前か。」
「いや、もともとは超弱かったぞ。」
「なんで余計なことを言うんですか。エル様。」
「ほんとのことだろ。」
「言わなくてもいいじゃないですか。」
「まあいいだろ。それより、宿をとらないと。」
「そうですね。忘れてました。早速とりに行きましょう。」
「じゃあな、アン。」
「それではさようなら、アン。」
「それじゃあ、またね。エル、ルナ。」
3日後
合格者
エル
ルナ
アルフォンス
以上3名とする
「やったな。」
「エル様なら当然かと。」
「ルナも合格してるが。」
「そうですね。」
「さっ、入学の準備でもするか。」
「はい。」
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