第8話①バックスコーチ
ブルーウイングスは中村建設の社員で全て構成されている。
選手はもちろん監督やコーチも例外ではない。
フルタイムで働いた後にグランドやクラブハウスでチームの仕事をする。
いつものように仕事を終えてクラブハウスにやってきた田﨑はみんながミーティングルームに集まっていることに気がつき、不思議に思いながら、空いている椅子に腰をかけた。
監督が前に立ち、
バックスコーチが社業のため異動になり、もう練習には来られないことを淡々と伝えた。
選手は異動の際も練習に通える範囲を考慮されているという話だが、それ意外のスタッフに関しては全国、全世界への異動の可能性がある。
ただそれは噂であり、今まで所属している人が異動で通えなくなることはなかった。
初めてのことで選手も動揺を隠せない。
「後任のコーチはいらっしゃるんですか?」
どこからか声が上がった。
監督は、
「公認は今探しているがまだ目処は立っていない」
と答えた。
田﨑はチームとファンの一体感を感じ、次は試合に勝てるチーム作りをしようとしていた矢先にこの話でチームの迷走を恐れた。
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