第3話①秋野太
練習後のミーティングで田﨑とファンサービスをすることへの協力を約束してくれた桜庭が前に立ち、
「日本一ファンを大切にするチーム」スローガンのために、しなければならないことを話していた。
その中の1つに地域貢献があった。
ブルーウイングスがホームグランドにしている地区は昔ながらの神社がたくさんある街で、色々な場所で年がら年中お祭が開催されている。
ファンを増やすには、スタジアムに足を運びやすい地元の方にたくさん知ってもらう必要がある。
そこで地元のお祭やイベントにはなるべく参加したり、小学校や幼稚園でラグビー体験を開催することなどを提案した。
皆さんのお休みをいただくことになります。
分担しあってスケジュールを組みたいと思いますのでご協力をお願いします。
田﨑と桜庭が頭を下げたとき、
秋野が
申し訳ないけど、ラグビー以外のことは
俺はしたくないから。と立ち去り際に行った。
秋野の退出を合図に解散となった。
今日も割烹東に集まった川本と桜庭と田﨑は暗い顔をしていた。
今日は3人とも大好きな東の名物の深川鍋を食べていた。
秋野さんお子さん4人いるから、お子さん喜ぶイベントには参加してくれると思っていたんですけどね。 田﨑はこぼした。
川本は言った。
秋野は子供4人いて、奥さんを思いやってのことじゃないかな。
ただでさえ、仕事、練習と試合で家にいないことが多くて、その間奥さんが頑張ってくれている。ってよく話しているからね。
子供たちも寂しいって言ってるらしいから。
仕方ないですよね。
みんなの協力で成り立つことですから。
桜庭が言った。
田﨑は黙ったまま聞いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます