第5話 世界的規模で行なわれようとしている弁証法
弁証法とは、「意見(定立)と反対意見(反定立)との対立と矛盾の働きが、より高次な発展段階(総合)の認識をもたらすと考える哲学的方法。」
広辞苑 第七版 (C)2018 株式会社岩波書店
早い話が、あるやり方を行い、次にそれと反対のやり方を行使することで、発展していこうという考え方。
元々はああでもない・こうでもないと討論することで、より良いアイディアにしていこうという対話術・問答法。それを社会の創造・進化のやり方になぞらえた、ということです。
① ここ200年ほどのあいだ、英米(アングロサクソン)によってアジアやアフリカ地域で行われてきた、意図的に戦争や革命を起こして相手の国土を破壊し、自分たちのものやサービスを買わせる。そうやって、世界中を自分たち主体の社会や国家にしていこうという進化・成長のしかたでした。
② このやり方というか(あくどい)手口が行き詰まって(バレバレになって)きた為に、今度は、中国(人)主体のWin Win(相互互恵: 破壊しないで、お互いが利益を得るように協調しよう)というやり方を、いま中国が推し進めているわけです。
従来の「破壊で利益を得る」というのは、アメリカや英国のような軍事力に勝る国だけでしたが、中国のやり方では、相手国のなにものをも破壊しないし、また破壊に伴う急激な再建という見かけだけの繁栄も期待しない。
あくまで、相手国の社会システムや人々の生き方に合わせて、ゆっくり・じっくり成長していこう、というスタイルです。
つまり、破壊というやり方で世界をグチャグチャにしておいて、今度は平和的な協調によって、世界を進化させていこうという「神」の思し召し、というわけです。
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