「やあ。僕はケミル・アルケミア。一様大魔王をしている。まあほんとは大魔帝なんだけどね」
どうやら大魔帝だったようだ。まさか俺と同年代の女性だとは思わなかった。ただ残念ながら、ものすごくスラーっとしている。一言でいうと、まな板だった。この世界のヒトは結構ボンッとしてたのでそういう人種もいるのかと思った。ただ全体的にはものすごくスリムだし、顔も中性的で可愛らしい?感じだ。いかにもラスボスです!って感じの椅子に座っている。とても似合わない。
周りにいるのは、カラフト、眼鏡をかけている高身長の女性、同じく眼鏡をかけている平均的な男性、黒い服を着ている暗い感じというか陰に生きるっ!って感じの低身長の女性?少女?だ。おそらくこの4人が4魔王なのだろう。
「さて。前にいる4人を紹介しようか。カラフト。よろしく」
「そこで俺に丸投げしますか!?」
大魔帝は説明を放棄した。カラフトは4魔王の中の知り合いだからちょうどいいと思ったのだろう。カラフトはえぇーという顔をしていたが、驚きの表情も見れた。
多分俺の作戦通りだからびっくりしているのだろう。
そのあと「はぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」というとてつもない溜息を吐きながら、4魔王の紹介を始めた。
「まず、眼鏡の女のほうが射撃の魔王ステイバだ。で、眼鏡の男のほうが守護の魔王ザシュ、ロリの奴が暗殺の魔王オビッサ。一様最後に大魔帝ケミア・アルケミア様だ。アルケミア様だけ「聖魔帝」の二つ名を持っていらっしゃる」
「よろしく」
「よろしくお願いします」
「・・・」
「二回も紹介する必要なかったと思うし、聖魔帝だけはやめてって言ってるのに」
上からステイバ、ザシュ、オビッサ、ケミア・アルケミアのセリフだ。
なんというか、真面目そうなやつが多いな。国を運営してるから当たり前か。
「俺は司だ」
「私はシオンと言います」
一様自己紹介をされたのでこちらも自己紹介をする。ただし、最低限しかしない。100%協力してくれる保証がないからだ。
「さて、司君?どうやら君はあのお方について知っているようだね?」
ケミアが早速話題を切り出してきた。こちらとしても早く終わらせたかったのでちょうどいい。
「ああ。一様、な。こちらの要求はただ一つ。俺たちに協力してほしい」
「あなたたちの目的とは?」
「あのくそ神をぶっ潰すことだ」
奴とも約束したからな。くそ神を倒すためにはおそらくケミアたちの協力が必要だろうからなるべく協力してほしいが。
「僕たちとしても、君に協力したいのはやまやまなんだけどね。残念ながら君は人間だからね。そのくそ神とつながっているんだろ?」
さすが大魔帝といったところか。つながりを知っているとは正直思っていなかった。ただ、そっちのほうが話が早くなるので結果的には+になるだろう。
「そのここに関してだが、俺は人間であって人間ではない。そしてシオンに関してはこの世界の勇者だ。これじゃダメか?」
「はい。あなたが人間である限り信用はできないです」
やはりそう来るか。ここまで予想外なことがあったが、おおまかには予定通りだ。
「俺はくそ神とつながっていない証拠を出すことができる」
「では、その証拠を見せてください」
ここまでうまくいくと逆に怖くなるな。とりあえず事前に考えていた言葉を言う。
「証拠を見せてほしかったら俺と戦え」
「…は?」
アルケミアは目が点になった。控えていた4魔王の中の3人も目が点になった。
「なぜのそうなるので「いいだろう。その勝負受けてやる。おまえと一回引き合分けているからな。今度こそ決着をつけてやる」何を言っているんだい!?」
アルケミアが理由を尋ねる前にカラフトが乗り気満々といった感じで割り込んできた。アルケミアさんはさらに驚いた!
「頭がいい大魔帝なら察してくれ」
「…わかったよ。君との勝負を引き受けよう。誰と勝負をするんだい?」
「全員だ」
一人を除いて魔族側の人と目がさらに点になった!
「一様僕たちはこの国の最高戦力なんだけど」
「問題ない。いいハンデだ」
「・・・こいつ舐めてる」
「確かに司殿はわたしたちを舐めているようですね」
「所詮は転移者。僕たちの功績も知らないのでしょう」
4魔王(1人を除く)がめっちゃ突っかかってきた。恐ろしく予定通りだ。
「わかったよ。ここまで馬鹿にされちゃ。さすがに僕もちょっとイラっと来たからね。僕と4魔王が相手になるよ。勝負は明日でどうだい?」
「わかった。じゃあ今日のところはこれでお暇しよう」
こうして俺VS4魔王&大魔帝の勝負が決まった。
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