前回のあらすじ、助けたら、姫様だった、テンプレだよね!(死んだ魚の目)


「貴方様のお名前を伺ってもよろしいでしょうか」

「私は司と申します」

「ツカサ様ですね」

「お兄ちゃん大丈夫!?」


妹が体をぺたぺた触ってくる。


「あぁ大丈夫だ」

「司くん早すぎませんか!?」

「おいおい説明するよ」


その後雫と梓も合流する。ルビーは戸惑った様子で聞いてくる。ここがゲームの世界なら[ルビー は 困惑 している !]と表示されているだろう。こいつ、こんなに表情が読まれやすくていいのか?


「え〜っとどちら様でしょう?」

「え〜っと妹の雫と幼馴染の梓です」

「シズク様とアズサ様ですね、私アストラ帝国の第一皇女のルビーと申します。魔物に襲われているところを助けられた次第でございます」


一通りの自己紹介がすむ。それにしても、ほんとに、このルビーというのは、丁寧で優しそうなのは伝わるが、王としての才能がないように見えるな。


「あのルビー様敬語をやめてくれませんか?俺じゃなくて私はただの冒険者ですので」

「なら!ツカサ様方も私を呼び捨てにしていただいて構いません」

「いやそれはちょっと、、、」

「よ、び、す、てにしてください」

「ですから、、、」

「い、い、で、す、ね!!」

「わかりました、ルビー」

「敬語もなしで」

「わかったよルビー」

「わかればよし!」


訂正。意外とやるかの知れない。というか、めちゃくちゃ頑固だな。


「え〜っとルビーs「ゴッホン」ルビーはなんで王国に?」

「王国で国際会議があったのでその帰りです」

「へ〜」

「あの。つかぬことを伺いますがツカサ様方はこれからどうするおつもりで?」

「目標を達成したので(嘘だけど)ギルドに戻ろうかと」

「でしたら帝国まで護衛をしていただけませんか?」

「え?」

「受けた依頼は達成すればどこでも報酬がもらえるんです」

「ごめんなさい嘘つきました本当は達成していません」


そんな制度初めて知った!このままだといきなり依頼失敗するってコト!?それは超カンベン。


「ちなみに依頼は?」

「小鬼10匹の討伐です」

「なら大丈夫です。今倒されたのが嵐狼あらしおおかみと言っても小鬼よりも上のランクになるので」

「とりあえず王国に戻ってから決めてもいいですか?」

「はいもちろんです」


とりあえずギルドに戻る。


「すみません依頼を失敗してしまいました」

「おかえりなさいませ。失敗は誰にでもあることですので気にする必要はありませんよ」

「代わりに別の魔物を倒したんですけど」

「でしたら素材の回収ですね。魔物をこの台の上に置いてください」


どさささささささささささーさささーさーさーささー^^ヘヘッ!


「えっ!嵐狼!?」

「はい」

「嵐狼なんてBランクの魔物ですよ!」


なに!?こんなに弱いのにBランク!?こんな弱i以下略。


「あなた!確か新入りよね。ちょっと待って、ギルマス呼んでくるから」

「はい」

「ギルマスー!事件ですー!」


って叫ぶんかい!呼びに行くんじゃないんか!周りの人がビックリしてるぞ。あっ隣の人が腰を抜かしてへなへなと地面に座り込んだ!少し遠くにいた人もあまりのうるささに耳をふさいでいる。

少しだけ地獄絵図になっていたころ。建物の奥のほうから声が聞こえた。


「あぁ〜うっせぇぞ!」


出てきたのは、いかつい体格の男だった。一様、なんちゃってスーツを着ているが、はち切れそうだ。


「いやギルマス!新入りが嵐狼を倒したんですよ!」

「なに〜!?」

「ほらこれ」


受付の人がそう言って嵐狼の死体を見せる。ギルマス(名前不明)がその死体をまじまじと観察し、匂いを嗅ぎ少し顔をしかめ、つんつんとさわり、いろいろやった後。


「たしかに本物だ。こいつをやったのは誰だ!」


と叫んだ。こいつもこいつで凄くうるさい。つい耳を塞いでしまった。それはさておき、名乗り出ないとやばいな。災害が起こる。


「俺たちです」

「よしお前らBランクに昇格だ!」

「「「は?」」」

「いいから受けっとておけ。ギルマス宣言でBランクまで上げることはできるからな!ガーッハッハッハッハッハッハッハッハゲッホゲッホ」


とりあえずBランクになりました。この世界のシステムって結構適当なんだな。

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