第30話 忘れていた義務

『マスター、ここ何日かで妙にバズっているものがあります。

それもマスターに関してのもので、本人に届けみたいな内容です。

確認しましたか?』


「いや、何も。昨日も今日もゲームしてたし

なんか明日の配信に関することなの?」


『はい。せっかくだからセリフ1位の声で実況をして欲しいと。

そのような内容で本人に届けというハッシュタグとともに

土曜の配信が終わった後からバズっているようです。』


なるほど。全然知らなかった。

SNSほとんどやらないからな、釣ったカターの方も見ないし

配信者?なら確認したほうがいいよな


てか俺って配信者なのか?

それともGUMI Tuberなのかな?まあなんでもいいか

SNSに敏感じゃないから流行り廃りもわからんからな

もうちょい確認しようかな


「じゃあ明日の配信に初ゲスト!って感じで呟いといて

明日の配信は雑談に変えようかな。

最近ハマっているお菓子とかでもいいけど。

う〜んキャラにあってないよな〜」


『では、少し早いですが怖い話などはどうですか?

確か、夏企画のためにいくつか作っていたのを一つか二つ

放出するのはどうでしょうか。

今が6月の初めで、7月と8月に2度怖い話をする予定なら

もう告知をしても良いのではないですか?』


「そっかそれでいいな。その夏企画は一人何十役やるつもりだったし

今回はお試しでナレーションベースのものを何個か放出するかな」


よしきまり。じゃあ明日はそんな感じで配信するとして、

これだよな〜いつ行こう、てかどんな感じなんだろ


「搾精ってどんな感じなのカレン?

そういえば全然性欲湧かないんだけど、この体大丈夫?

なんか神様にいじられたとかかな?」


『いえ、その前の人格の所為であると考えます。

この世の男のは大体そうですね、それはマスターも例外ではありません。

ですが健康で頑丈な体のギフトを手に入れた体ですので

しようと思えばできると思いますよ色々と』


「そうなの?そんな意識したことはなかったけど

まあ不能なのは嫌だからな」


『搾精には木曜日に行けば良いのではないですか?

予約などもないですから、道案内は任せてください。

タクシーで行きますので、帰りは送迎があります。』


へ〜まあ、乗り気でないかつ体力のない世の男性は

一回コッキリでダウンしちゃうのかな?


『はい。そのための送迎ですね。

そこらへんの安全はものすごくシビアなものになっていますね。

その日の送迎には3人以上の違う会社の警護がつきますね。

違う会社なのは会社で結託して犯罪にならないようにです』


は〜ん。色々あったんだろうな。

送ってくれるのは楽でありがたいな


「なんか評価基準とか保障金なんかもあるのかな?」


『評価基準は下からD、C、B、Aとなっていて値段もそれぞれ違います。

マスターの身体のスペックならAになると予想します。

値段にはそこまでこだわりはないと思いますが。

一回で約500万ほどでそこから量だったり男性を産める確率などが算出され

それが上乗せされる形ですね。

この評価を配信などで公表するのはお勧めしませんのでご注意を。

ランクAの男性の数はとても少なくそこから身バレの可能性もあります。

さらにそこから誘拐等につながる可能性もありますから』


「お〜こわ。こんな世の中なら家族に男性がいるだけで勝ち組だから

自分の人生が終わってしまうかもしれないけど、

襲ってわんちゃん男性を産むのに掛けているイカレもいそうだし」


『そのようなニュースをマスターは興味がなく全く見ていませんでしたが

最近でもランクBの男性が襲われ不能になってしまうという事件があり

襲った女性たちは捕まって相当な量の

お金を賠償したというニュースもありました。

また、ニュークの男性アイドルの方がファンに襲われる

という事件もあり、100人以上が一斉逮捕されたという事件もあります。

なのでもう少し身バレには細心の注意をお願いします。

一般人である月白桜には注目が集まっていますが、

俳優などになるのにも十分な覚悟をしてくださいね。』


「え、そんな事件あったんだ。俳優やってみたかったんだけど

悩むな〜護衛の人とかが常についちゃうと

色々不便になっちゃいそうだし。

多少ならこの身体で撃退もできるけど....」


俳優で注目されて、それが自分で言うのもあれだけど

人気の配信者?GUMI Tuber?のツクヨミってバレたらどうなるんだろ

普通に街を歩けなくなったりはしそうだよな。


日本だからそこまで囲まれることはあんまりないといいんだけど

前世の常識がこっちでも常識であることは少なさそうだし

ちょっと本気で身バレ対策考えなきゃな


『ニュースになっているものはニュークだからと言うのもありますので

そこまでびびる必要もないとは思いますが、気には留めておいてください。

こちらでも対応は考えておきます。』


「よろしくカレン。じゃあ、どれを配信でやるか決めないとな。

一個1時間くらいかかるかな?いやそんなにかからないかな?

よかった夏前に予行練習できて。なんだかんだなんとかなるな」


登録者も700万人になったし、記念配信どうしようかな。

やっぱグッズ展開が無難かな?すぐにはできないけど

頼めば急ピッチでやってくれるかな?


そこらへんもカレンと相談かな。

すぐできるとしたら握手会とかかな?

まあ鎧きてたら防御面でも大丈夫だろう

銃で撃たれても死なないしねあれ


目下の敵は搾精である。

心してかからねば

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る