好きな子に告白しフラれた俺は催眠アプリでやりたい放題暴れる

@suritati333

第1話 催眠アプリがスマホにある

「はぁー」


 今日俺は仲良くしてくれていた女の子に告白してフラれた。あんな良くしてくれていたからワンチャンあるかなって勘違いし告白してみたら、「ヒトロのことは友達としか思えない」だとか。


 あんな思わせぶりな態度取って距離も近いしよく笑うし可愛いし、勘違いするなって方が無理な話だっつーの。


 悲しんでいるとスマホで通知が鳴った。スマホを見てみるとよく分からないアプリが追加されていた。


「催眠...アプリ...?」


 よく分からないままとりあえず開いてみると、説明文が出てきた。


「このアプリで気になる子を10秒映せば催眠状態になり、好き放題できます?」


 なんだこのバカそうなアプリはと思っていると教室の窓から今日告白したヒナが帰っている最中なのが見えた。


「物は試しかー」


 そんな物あるわけないと思いつつも心のどこかで期待しながらヒナをカメラに捉える。


「これで10秒っと」


 説明通りアプリのカメラで10秒移すと帰ろうとしていたはずのヒナの歩みがピタリと止まる。


「へっ?」


 マジか!このアプリもしかしたら本物かも。そう思いアプリを見ると対象:ヒナという文字とヒナの写真、その下には命令をどうぞと書いてあった。


「今すぐ教室に来い」


 スマホに向かってそう言うと、校庭にいたヒナはくるりと180度回転しフラフラとした足取りで校舎の中に入っていった。


 少しすると虚な目をしたヒナが教室に入ってきた。


 興奮する気持ちを抑え続きの説明を読むと、対象者が催眠にかかっている間は意識が朦朧とし記憶にも残りませんとのことだった。


 好きな女が俺の目の前で突っ立っている、しかも今なら何をしても記憶には残らないらしい。


 そう思ったら俺の足は止まらなかった。


「ヒナ!好きだ!ずっと好きだった」


 我慢できずに抱きつきながら自分の思いを吐露する。


「あんな優しくしてくれて、いっぱい笑ってくれて好きにならない男いないだろ」


「胸もおっきいし、お尻も膨らんでて魅力的な体してるし!」


 そう言いながら顔を胸に埋め込む。


「ちょっと甘えさせて...」


 そう言うとヒナは俺の頭を抱きかかえながら撫でてくれた。


 かなり長いこと抱き合い少し冷静になった俺はここまで自分が言ったことを思い出し恥ずかしくなる。


 アプリでヒナの連携を切り、その場から逃げるように帰った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

好きな子に告白しフラれた俺は催眠アプリでやりたい放題暴れる @suritati333

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ