EPISODEⅩⅦ 幽かに輝く天狼星
「翠...!やっと、見つけた…!!」
息を切らせて走って来たのは、
2人は
「も、もしかして、
「…うん、やっぱ死んじゃってたよ。」
「この目で見るまで信じられなくてさ…。」
寂しそうに胸の前で御守りを握り締めるその姿はとても痛々しくて。
微かに震えるその手に、ぐっと力が込められて。
「仇、取りたい。絶対に、ディオスクロイを倒す…!」
「...
「うん、僕もできる限り頑張るよ。」
3人は覚悟を決めて、
避難所では
なるべく人目の付かないところに移動して、話を聞いてみる。
「
「ボクも、3つあるけど…」
「俺らは2つしかないんだぜ?」
「確かに、4つあった方が私たちも生きる確率上がるよね。」
「…解放みたいなの、出来ないの?」
「解放は、できるけど。今のままじゃ耐えられないと思う。」
「耐えられない?」
「ああ。今解放しても、力に喰い殺されるだろうな…。」
「制御できないってことか?それなら最初みたいに手伝ってくれれば…。」
「あの輪廻転生と、解放儀式では訳が違うんだよ。」
ふいっと皆から視線を逸らして、
もうこれ以上話す気はないらしい。
「なんだよ、俺たちだって死にたくないんだぞ?!」
「きっと嘘だよ!私達、輪廻転生も、解放儀式なんて言葉も初めて聞いたし!!」
声を荒げる
「輪廻転生は…
「それに解放が出来なくても、今僕たちが生きているのは…」
4人が一斉に、
「…
その言葉でその場が静まり返る。
他に誰も居ない、この場所で。
「そして、ボクたちは誰よりも”人間”を愛しているよ。」
優しく慈愛に満ちた表情で微笑んだ
避難所に戻ってこない皆を心配して、
「お、おい?!なんで人間の前で浮いて…?!」
「…みんなには、ちゃんと話すべきだよ。協力してもらってるし。」
黙って考え込む
「オレは、幽かなもの。」
「ボクは、輝くもの。」
「オレたちは、元より人間じゃない。」
「ボクたちは、この世界の管理者だよ。」
双星の降る世界に煌めきを。 シノイロ。 @Shinoir_o
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