第6話
……ずっと気になることがある。
「
学校の帰り道、僕はたまたま帰り道が同じだった
自分でやっておいてなんだが、強そうな
「わたしは少し離れた場所にいたから、無事だったわ。それと、ぼろぼろになったのは
『我、頑張って抑えたもん』
急にうんこが話に入ってくる。
いやいやいや、
『殺さないように頑張ったもん』
当たり前だ。そんな簡単に殺されたら困る。
うんこの話を聞いていた時、今まで黙っていた空さんが口を開いた。
「……よく、これがてるてるだってわかったね」
「え?」
「だって、昨日からだいぶ見た目変わったよ?ほらまつ毛とかバッサバサになってるし、Theイケメンって感じになったよね」
僕の周りをぐるぐる周り、僕の顔をジロジロ見て、僕の髪をいじりながら言った。
「ここまで変わってるとは思わなかったけれど、昨日と同じ席に座ってたから天瀬かな、と思ったのよ。あとは、雰囲気が似てたからかしら」
「なるほどねぇー」
「では、わたしはこっちだから。また明日会いましょ」
そう言って手を振って交差点で曲がる。
「あ、僕もこっちなんで、また明日」
「えぇ??何言ってるの、てるてる。今日から君の家はそっちじゃないよ」
「は?」
「君は今日から私の家で過ごすんだよ!」
「え?」
「四六時中傍にいるって言ったでしょ?それに、ちゃんとてるてるのお母様の許可も得てる。だからだいじょーぶ!」
え、母さんが?あの、母さんが?
「いやいやいや、まだ家に僕の荷物もあるし、だから……」
「そう言われても、決まったことは決まったことだし、ね!ほらほら〜!君に拒否権はないよ!さ、帰ろう!」
は?え、まじで?
空さんは僕のカバンを掴んで引っ張った。強い力。剥がしたくても剥がせないし、それに、このまま引きずられたら転ぶ。
「わかった、わかったから、とりあえず、手、離してっ」
「そうだよ、大人しく最初から聞いていれば良かったんだよ」
そう笑いながら手を離す。もちろん僕は逆側に引っ張っていたのでバランスが崩れ頭から地面に突っ込んだ。
「痛ってぇ……」
まじで、急に手、離すなよ……。しかも、それ見て笑ってるところか本当にタチ悪い。
そんな時、急に、空さんの足が止まった。
「じゃっ、じゃーん」
空さんが指した先にはでっかい家があった。家族が暮らすにもでかい感じの家。
「どう?私の家」
てっきり一人暮らしだと思っていた……
はっ!もしかして、今から知らない人に出会ったり……
「……ちなみに、何人暮らし?」
このデカさで2人はないだろうけど少ない方が僕としては嬉しい。
「ひとりだけど」
え?
「あ〜、実は私、
胸を張る空さん。
「あ、入口、入ったらてるてるの荷物が入ったダンボールが山積みになってるから、気をつけてね」
そう言われて僕はでっかい家の扉を開けた。
まさか、開けてそうそうダンボールが崩れて倒れてくるとは思ってもいなかった。
ダンボールはしっかり僕の頭にあたり、落ちた。
「痛ってぇ」
「私、ちゃんと忠告したからね」
そう言う空さんの方を向くと、これを見越してたかのように、少し後ろに立っていた。
まじでほんとタチ悪い。
「ようこそ!我が家へ!!」
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