鳶と蛙
おそら
第1話
今日も世界が回り出すのが早かった。
これはポエミーな言葉でもなんでもなく、ストレートに言うならアルコールの回りが今日も早めに来てしまったということだ。
ふらふらと揺れる体を壁に押し付け、吐き気を大声と追い酒で一時的に胃の中に抑え込んだ。
今日は幾度目かのゼミの飲み会だった。
一度目はドリンクが来るまでそわそわとしたものだったが、今ではもうこんな醜態まで見せれるほどの仲になった。
ちゃんぽんしたからか、今まで一度も吐いたことがなかったのに今日は三度トイレで吐いた。
記憶も味も残るのに、帰ってくればまた新しいお酒が注がれている。先生もいる手前、私は勢いよく飲み干した。
結局この日はたった3時間の飲み会で5回吐くことになった。
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