最強魔法使いと使い魔ハムスターの最高キャンプライフ ~帝国から命狙われてるけど最強だからそんなの気にせずキャンプします~

スピの酢

第1話 最強魔法使いとハムスター

どうもこんにちは。私の名前はカルナ・ラーナ。


この世界で一番栄えている魔導帝国ベルカトスで知らぬものはいないとされる最強の魔法使いです。


そんな私ですが…


今は山奥でキャンプをしているんですよ。使い魔のハムスターと一緒に。


なんでこうなったかといいますと…時は3日前にまで遡ります。


3日前まで私は中央魔導帝国ベルカトスの魔導士でした。


中央魔導帝国ベルカトスはこの世界で一番栄えていて魔物の討伐数一番を誇る都市です。


魔導帝国と名乗っていますが物理方面においても最強クラスの実力者が揃っているので別に魔法しか取り柄がないとかではないです。


そして私は王侯貴族の命令で魔法を使っていたので一応扱いは魔導士になります。


…別に忠誠を誓ってるわけでも帝国直属でもないわけですが。


この日は魔導帝国で年末に一回行われる”使い魔召喚祭”がありました。


使い魔召喚祭というのはその年で一番活躍した冒険者に主従の祭壇で使い魔を授ける儀式です。


表面上は賞状授与式みたいな感じになっているけど


その実態は帝国の優秀な冒険者に強大な力を持つ使い魔を呼び出してもらうことで


招待した他国家に帝国の力を見せしめ、帝国を敵に回すということはこの魔導士を相手にするんだぞ。って牽制をするのがこの祭りがある本意であった。


そしてこの年の優秀冒険者に選ばれたのはカルナラーナ...つまり私である。


私は魔物の討伐数、討伐ランクともに以前の最高記録を大幅に更新したことで


この使い魔召喚祭という名の武力牽制祭にでることになった。


前の最高記録は魔物討伐数が1000体で討伐ランクがAランクでした。


討伐数のカウントは帝国には国に結界を張るための魔力同炉核があり


その魔力を狙って定期的に魔物が群れをなしてやって来るのでそれの討伐数と


個人で郊外のダンジョン攻略で魔物を倒したときに出る魔力片をギルドへもっていくことで加算される。


...私は向かってくる魔物を片付けてギルドに運んでいたら一万体も討伐してしまった。


さっき言ったギルドというのは一般的なファンタジーの物とさほど変わりはない。


クエストの受付や冒険者登録などの管理をする施設で、普通と違うのは


ギルドで正式な冒険者になると戦士・魔導士・テイマーなどの役割別に


帝国ランキングへの参加が義務付けられているという点だけだろう。


そして帝国内にはランキング専門の窓口があり、そこでランキングのカウントの加算をできる。


そして優秀な冒険者には王侯貴族の依頼を受ける権利が与えられます。ゴミよりいりませんが。


もう一つのランクですが、


これは先程言った魔物を倒したときに出ると言った魔力片の硬さ・大きさ・純度などなどの様々な要素が強い魔物ほど良質なものになります。


その理由としては強い魔物ほど魔力が多いため、より良質になるということです。


今まではランクはE〜Aランクまで確認されていましたが、


今回私が倒した魔物の魔力片がこれまでとは一線を画すほど良質なもので


加工しようにも硬すぎて加工ができない前代未聞の事件が起きたため


私がもってきた硬すぎる魔力片のランクは史上初めての”S”ランクとなった。


そんなこんなで私は過去最高を更新したためこの祭りに出ないといけなくなりました。


すごくめんどくさかったのですがこの祭りに出なければ処刑は確定するので


そっちのほうがめんどくさいと考えた私は渋々出ることにしました。


(ここの王様はめちゃくちゃ短気なんだよなぁ…腹立つし何か恥ずかしいことでもおきないかな...)


そう考えながら帝国広場中央の魔法陣で使い魔召喚の魔法文を唱え始める。


かつて見たことないおびただしい量の煙が魔法陣から放出され始めた。


周りが見えなくなるほどの煙の量に他国家のお偉いさんや民衆、王様が息を飲んで見ている。


魔法文を読み終えると、辺り一帯を包みこんだ煙が晴れていく。


そうして煙が完全に晴れてそこにいたのは...


「キュッ!」...なんとハムスターだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る