記念SS-Re:義姉彼女-
PV数1,000回越え記念! SS-Re:義姉彼女-
『ねぇ、彼方』
「どうしたの母さん」
『最近伶衣ちゃんとはどうなの?』
「まぁ、相変わらず?」
…っていうか、本当にいっつも聞いてくるなぁ、その質問。
『そう…』
「どうしたの?」
『いや、別に何もないわよ?』
「そう」
『ちなみに伶衣ちゃんは今どこにいるの?』
「買い物行ってる」
『彼方は行かなかったの?』
「僕は…まぁ、伶衣から留守番しててって言われてるし」
『そう。…大学はどんな感じ?』
「まぁ、普通?」
レポートは結構大変だけどね。
『友達とかは?』
「あんまり居ないかな。あぁ、でも佐藤さんとかとは同じ大学だから大丈夫」
『そうなのね』
「あと、大学卒業したら伶衣と結婚しようかなぁ…なんて思ってる」
『へぇ…結婚。良いじゃない。…息子の晴れ舞台ね』
「まだ気が早いよ」
■
「ただいまぁ~」
玄関の扉が開いた音がしたのと同時に、伶衣の声が聞こえる。
「おかえり、伶衣」
「うん。ただいま」
伶衣から買ってきた食材を受け取って、冷蔵庫に仕舞っていく。
ソファに座ると、その隣に伶衣が座って、僕の肩に頭を乗せてくる。
「…ねえ、彼方」
「どうしたの?」
「…そのさ」
「うん」
「…彼方が20歳になったら、結婚しようよ」
「………ぇ」
伶衣の口から唐突にそんな言葉が紡がれる。…いや、20歳って、まだ学生だけども。
「嫌?」
「嫌じゃ…ないけどさ。流石に卒業してからにしない?」
「…それじゃあ嫌なの。彼方が20歳になるまでは我慢できるけど、それ以上は無理」
「…そっかぁ」
「子供も欲しいな」
「…あんまり欲張りすぎるのも良くないよ」
「分かってるよ、大丈夫。余裕があれば、ね」
…まぁ、余裕があれば…ね。
「それじゃ、そろそろご飯作ろっか」
「うん」
僕と伶衣、二人の左の手、薬指にはめられた銀色の指輪。結婚してるわけじゃない、夫婦の気分の体験をしてる。
…この指輪がいつか、本当の結婚指輪になる。そう思うと、少し胸が高鳴る。
2人でキッチンに立って、ご飯を作る。今日はなんとなく3人前。母さんが帰ってきそうだから。
「たっだいまぁ~」
僕の勘は当たったようで、夜ご飯を作っている途中に母さんが帰ってきた。
「おかえり、母さん」
「おかえりなさい、お義母さん」
「えぇ、ただいま二人とも」
「…彼方も、結構勘が鋭いよね。お義母さんからの遺伝なの?」
伶衣が僕の耳元でそう囁く。
「ん~…どうだろ?」
「それじゃあ、私の分も作ってくれるかしら?」
「もう作ってるよ、3人分」
「あら、彼方も勘が冴えるようになったのね。お母さん嬉しいわ」
「…そう」
「相変わらず素っ気ないわねぇ。伶衣ちゃんには甘いけど」
「母さんと伶衣は
「それもそうね」
そうして、完成した晩御飯をテーブルに運ぶ。
「今日も美味しそうね」
「まぁ、いつもとクオリティは変わらないけど」
「その日の味はその日の味よ。唯一無二の味なのよ」
そういうものなのかなぁ。
「まぁ、それじゃあ早速食べましょうか」
「そうですね」
「うん」
3人それぞれ椅子に座る。
「「「いただきます」」」
そんな声が、ダイニングから響いた。
――――――――
作者's つぶやき:皆さん、本当に感謝です…!
して、やはりいつになっても変わらないイチャラブ夫婦具合ですねぇ。書いていてとても安心します。
…けど、今回は少々ボディタッチが少な過ぎましたかね。まあもう大学生ですし、少しは自重するようになったのでしょうか。
次回はPV数5,000回ですかね…。目標は高く、行きましょう。
――――――――
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義姉彼女─恋人が義姉になりました─ ますぱにーず/ユース @uminori00
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